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育児にもエンターテインメントを! アンガールズ山根さんが語る子育て

 2015年に1児のパパとなったアンガールズ山根良顕さん。チャイルドカウンセラー※の資格も取得し、SNSやブログで発信する自然体の子育ては、多くの共感を呼んでいます。育児の楽しさや苦労、現在海外留学中で離れて生活している妻子とのコミュニケーションなどについて伺いました。
※不登校やいじめなど子どもが抱える問題を、専門的なスキルを活用して解決へと導く専門家
アンガールズ山根さん写真
子育て「しんどいな」と思ったとき、ママが漏らした一言にドキッ!

 育児で一番大変だったのは、授乳期ですね。ママは、どっちかっていうと朝が苦手だから、朝のミルクは僕が担当することが多かったのですが、仕事で遅く帰った翌朝、とんでもなく早い時間に子供が起きて、ミルクをあげないといけないのは、結構しんどかった。
 ママは、僕への“指導”が上手かったと思います。「(パパが)半分くらいやるのは普通じゃない?」みたいな。なかなか半々まではいかないですけれど、どっちも親ですからね。ミルクをあげなければ子供は生きていけないじゃないですか。嫌だからさぼるとか、できないですよね。

 ママに言われて強く印象に残っているのが、「パパは仕事で移動できていいよね」という言葉。移動している間は自分だけの時間がとれる。でも、ママはずっと子供と家にいて面倒を見たりしていて、自分だけの時間がとれない。それってストレスだなと気づかされました。自分がいないときはママに任せちゃう部分も多い。その分、「自分がいるときはなるべく自分が」という意識でやっています。

子供の「イヤイヤ期」に僕が使ったワザ

 子供の「イヤイヤ期」に僕が試したのは、ぬいぐるみを通しての会話。娘の好きなぬいぐるみがしゃべっているようにして、やって欲しいことを伝えると、だいたいやってくれましたね。お片付けをしてほしい時など、小さい頃はこの方法でだいたいクリアできました。あとは、子供は言葉にできなくてイライラしていることもあるので、その辺をくんであげて「そうだよね~、嫌だよね~」と共感してあげるようにしました。

 楽しかったのは、娘がお手伝いをしてくれるようになった時。一緒に洗い物をしてくれたり、ご飯の準備を手伝ってくれたり、洗濯物をたたんでくれたり。もう楽しいしかないですよね。「すごく助かるわ~」と子供の自尊心をくすぐるように誉めてあげるとノリノリで手伝ってくれるし、家族がチームになった気がして嬉しかったですね。

アンガールズ山根さん写真

「ママがいい!パパ嫌」は、努力とエンタメ不足

 子供に「ママがいい!パパ嫌」と言われてしまうのは、パパの努力不足だと思います。パパが子供と触れ合っている時間が短いと、どうしたって「ママがいい!」になってしまいますよね。そうなるとママの負担がますます増えてしまう。パパも努力を惜しまず、どんなに忙しくても子供と一緒の時間を作って、子供を全力で楽しませてあげましょう。
 例えばお風呂。「パパと入ったら面白い!」と思ってもらえるかが決め手。エンターテインメント性があれば、「パパと入りたい!」となる。うちの娘は小さい頃、お風呂での水遊びが大好きで、水をかけられるたびに僕が大きなリアクションをとって笑わせていました。お風呂でも公園のお散歩でも「パパといると楽しい!」が増えていって、その分ママがのんびりできる時間に還元されれば、パパの株も上がるんじゃないでしょうか。

夫婦の教育方針は違ってもいい

  娘は今年4月、ママとオーストラリアへ英語留学に旅立ちました。留学は本人が希望し、小さい頃から娘の英語の勉強に寄り添ってきたママのサポートで実現しました。ママは「頑張って結果を出そうね」と伴走するタイプで、僕は「ダメだったとしても大丈夫だよ」と見守るタイプ。
 2人の教育方針が全く一緒だと子供の逃げ道がなくなってしまうし、僕の考えだけだと努力して結果を出すことの大切さを学ぶことも、喜びを感じることもできないので、その点は夫婦で方針が違ってよかったと思います。
 現在2人とは、ほぼ毎日、ビデオ通話でコミュニケーションを取っています。娘のことで相談があればママからすぐに電話がかかってくるので、いつも身近に感じています。離れていても家族の存在ってありがたいなと感じるし、会えた時の喜びも離れたからこそ強く感じられ、貴重な体験だと思っています。

山根さんと娘さんのツーショット写真
45歳の誕生日に娘とツーショット。家族ができて誕生日が楽しいなと思う。
ママの機嫌がいい状態が、一番仕事をしやすい 

 仕事の飲み会について、以前は「顔を出してなんぼ」と思っていました。飲み会に行った方が仕事につながるのかなとか、後輩とのコミュニケーションをしっかりとらなきゃとか。でも、早く家に帰るために飲み会に行かなくなって、仕事が減ったり、後輩とのコミュニケーションが悪くなったりしたかと言うと、これまでと違わない気がするんです。一緒かなと。むしろ、飲み会に行かずに早く帰る方が、ママの機嫌がよくて、仕事面にもプラスの影響が大きくなる。これが僕にとって一番仕事をしやすい環境なんです(笑)

甘えに気づいたら、あの日の約束を思い返して

 仕事でカッコイイところを見せて、帰ったら家のことも全部やるくらいのパーフェクトなパパが僕の理想です。でも実際は、ママからの頼まれごとをうっかり忘れてしまうことも多く、まだまだ甘えが抜けません。今後はスケジュールアプリやリマインダーなどを上手く使えるようになりたいです。ただ、書き込みを忘れたり、リマインダーの確認を忘れたりしそうで、それをどうリマインドしたらいいのか分からないですけど(笑)

 結婚するときに「幸せにします!」と約束して一緒になったので、それを守らないといけないですよね。ママにとって一番の味方がパパであり、「ママの望みは全部叶える」くらいの気持ちで期待に応えることが使命だと思っています。
 ママを幸せにできなくて悲しい思いをさせるのは僕も嫌だし、少しでも「理想の夫、パパ」に近づいて、娘と3人いつも笑顔でいられた方が断然楽しいですよね。そのためにも、自分の甘えに気付いたら、ママと結婚した時のことを思い返して仕切り直すようにしています。

花束で顔を隠しているママの写真
ママの誕生日に娘と選んだお花をプレゼント
家族と過ごすこの瞬間は絶対に戻ってこない

 夫婦にとって家事も育児も生活の一部なので、お互いに助け合わないとやっていけないですよね。それが一つのチームだとすると、パパは仕事で家にいる時間が少なくても少しずつできることから取り組み、ママはそんなパパを誉めて伸ばしてあげてほしいです。
 例えば、パパがお願いを聞いてくれた時、「ありがとう」とストレートに伝えるのは気恥ずかしくても、「助かるわ~」なら言いやすいと思うんです。うちの場合は誉めて伸ばすより、ビシッと指摘されて改めるパターンでしたが(笑)僕も含め、褒められると嬉しくてやる気がわくのが大抵の男です。
 お仕事をしながら家事・育児を頑張っているパパ・ママは毎日大変だと思いますが、家族と過ごすこの瞬間は絶対に戻ってきません。楽しい思い出になる日が1日でも増えるように、お互い頑張っていきましょう!

山根さん写真