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  5. 【男性の家事・育児実態調査2025】第2回 男性の育業事情と、子育て世代共通の悩み“睡眠”

【男性の家事・育児実態調査2025】
第2回 男性の育業事情と、子育て世代共通の悩み“睡眠”

男性の家事・育児実態調査2025 タイトル

東京都が5,000名を対象に実施した「男性の家事・育児実態調査2025」。2023年(令和5年)に実施した前回調査(こちら)と比べて、どのような変化があったのでしょうか?

今回の調査結果について、専門家からのアドバイスをもとに家事・育児時間の男女差や、家事・育児分担に対する満足度の変化を紐解いていきます。さらに、夫婦間のコミュニケーションギャップや男性の育業()が進む中で新たに見えてきた課題や悩みなどにも触れながら、2回にわたって調査結果を紹介します!

※「育業」とは、東京都の公募によって決まった「育児休業」の愛称です。東京都では育児は「休み」ではなく「未来を育む大切なしごと」と考えるマインドチェンジを進め、育業を社会全体で応援する気運醸成に取り組んでいます。

 

3.男性の育業事情 パパも社会もマインドチェンジ!

①男性の育業取得率は増加傾向 0歳児パパの3人に1人が1か月以上育業しています!
Q.一番若いお子様について、あなた自身の「育業期間」を教えてください

一番若いお子様について、あなた自身の「育業期間」を教えてくださいのグラフ画像

男性の育業取得率は、年々増加傾向にあります。特に0歳児のパパでは、育業取得率が約65%、そのうち1か月以上育業した人は約33%となっており、最近パパになった人ほど育業の取得率も期間も増えていることがわかります。

「育業しなかった・希望よりも期間が短かった理由」を聞いてみると、「職場が育業できる雰囲気ではなかったから(言い出せなかった)」と回答した割合は29%で、前回調査から12.2ポイント減少しました。

そして「希望通りまたは希望以上に育業できた理由」としては、「職場が育業しやすい、言い出しやすい雰囲気だったから」が1位となり、さらに「育児も大切な仕事」と考える人の割合も4. 4ポイント上昇。職場の雰囲気や上司の理解といった環境要因に加え、男性自身の意識の変化が、育業を後押ししていることがわかります。

Q.もし、職場の男性が育業することになった場合、あなたはどう思いますか

もし、職場の男性が育業することになった場合、あなたはどう思いますかのグラフ画像

もし、職場の男性が育業することになった場合、あなたはどう思いますかのイラスト画像

②0歳児パパの半数が「機会があればまた育業したい」
Q.育業を終えた時のあなたの考え方に当てはまるものをお答えください(複数選択可)

育業を終えた時のあなたの考え方に当てはまるものをお答えください(複数選択可)のグラフ画像

育業を終えた男性の考え方として、1位は「次の機会があればまた育業したい」(51.0%)、次いで「育児の楽しさや大変さを身をもって知った」(48.3%)、「妻の負担を減らすことができたと思う」(42.1%)と続きました。一方で、「あまり育児や家事に関わることができなかった」や「次の機会があっても育業したくない」といったネガディブな回答は1割を切り、多くの男性が育業の経験を前向きに受け止めていることがわかります。

ただ、育業を終えた後も、育児は続くもの。職場復帰してからが子育て生活の本番です。育業は子育ての助走期間に過ぎないので、家事・育児と仕事の両立をどうするかに目を向けることも必要です。

池田さんポイント池田 心豪さん

男性の育業取得率など、日本の家事・育児の状況は着実に前進しています。しかし今後、共働き家庭がさらに増え、夫婦が同時に長期間育業するケースが増えると、これを支える政府や企業の負担は夫婦2人分、つまり倍になります。社会全体でどこまで支えられるかが課題となります。

スウェーデンでは、夫婦が交代で育業し、男性が一時的に“ワンオペ育児”を担うのが一般的です。日本でも、女性が早めに復職し、夫とバトンタッチするような“交代制”を考える時期に来ているのではないでしょうか。それぞれが主役として家事・育児に関わるスタイルへとシフトしていくことが、これからの自然な流れだと思います。

天野さんポイント天野 妙さん

男性の育業取得率は上昇していますが、育業への賛同は前回の調査よりやや減少しています。実際、育業する男性が増える一方で、職場やチームのサポート体制が追いつかず、「手放しでは喜べない」現実も見えてきました。これは「男性の育業=良いこと」という単純な捉え方から、より複雑なフェーズに移っていることを示しているのかもしれません。企業も次の一手を考える段階に来ていると言えるでしょう。

一方で、育業を経験した人からは前向きな声が多く寄せられています。育業は、子育てに本格的に関わるきっかけとなり、その後の親子関係や家事・育児の分担、働き方にも大きな影響を与えます。だからこそ、スタートの段階で夫婦が一緒に走り出せるかどうかが重要です。これからも社会全体で応援できるよう、柔軟な対応が求められますね。

③男性の家事・育児参画、6割が“進んでいる”と実感

「男性の家事・育児参画が進んできていると思うか」という問いに対し、61%が「とても思う」「思う」と回答しており、約3人に2人が男性の家事・育児参画の進展を認識している結果となりました。また、男女ともに変化を実感するエピソードが多く寄せられました。

男性の家事・育児参画、6割が“進んでいる”と実感のイラスト画像

天野さんポイント天野 妙さん

男性が家事・育児に関わるようになった背景には、共働きの増加だけでなく、最初の子育て段階でしっかり関わったことで「もっと子供の成長を見守りたい」と自然に思うようになった面もあるのではないでしょうか。

最近では、男性も会社だけでなく、地域のコミュニティや保育園などのつながりの中で、自分の居場所を感じられるようになっています。DEI&B()の“B”=Belongingは「ありのままの自分でいられる場所」。子育てをきっかけに、新しい“居場所”を見つける男性が増えているように感じます。

私自身、「子育て=親育て」だと感じています。子供を育てているようで、実は自分が一番育てられている。子育てを通じて、人としての成長や気づき、そして“居場所”を見つけていくのだと思います。

※D(Diversity:多様性)、E(Equity:公平性)、I(Inclusion:包括性)、B(Belonging:帰属意識)

池田さんポイント池田 心豪さん

最近は男性の育児スタイルも多様化し、「午前中に保育園の送りや通院を担当し、午後から出社する」といった“男性のワンオペ育児”も増えています。

大切なのは、夫婦ともに「大変」だけでなく「楽しもう」という前向きな気持ちで子育てに向き合うこと。大変で面倒な家事は外部化して良いと思います。育児も他人の手を借りて良い。子供との時間を「義務」ではなく「楽しいこと」と捉えることで、家庭の雰囲気も明るくなります。それが、今の時代の子育てなのではないでしょうか。

4.パパもママも“寝不足” 家事・育児・仕事の頑張りすぎに要注意!

①男女ともに睡眠不足が1位! “寝不足”が子育て世代共通の悩み
Q.普段の生活の中で、どのようなことで身体的な疲労を感じますか(上位3個まで選択)

普段の生活の中で、どのようなことで身体的な疲労を感じますか(上位3個まで選択)のグラフ画像

男女ともに「睡眠不足」が身体的疲労の1位となりました。十分な睡眠が取れないことは、子育て家庭にとって深刻な問題。実際、パパ・ママの睡眠時間はどのくらいなのでしょうか。

②パパ・ママのリアルな睡眠事情 6時間未満も少なくない?!
Q.あなたの平日の睡眠時間(1日平均)を教えてください

あなたの平日の睡眠時間(1日平均)を教えてくださいのグラフ画像

「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(厚生労働省)によると、適正な睡眠時間は「6~8時間」とされています。

そんな中、適正な睡眠時間よりも少ない「6時間未満」と回答したのは、男性が29. 9%、女性が25. 8%。つまり、パパの約3人に1人、ママの約4人に1人が睡眠不足といえる状態であることがわかります。

③「家事・育児の時間が取れない」と悩むパパが約3割
Q.【男性】自分自身に対する悩みについて、当てはまるものをお選びください(複数選択可)

【男性】自分自身に対する悩みについて、当てはまるものをお選びください(複数選択可)のグラフ画像

家事・育児に関する悩みは「特にない」の回答が多い一方で、3割の男性が「家事・育児の時間が取れない」と悩んでおり、多くの男性が家事・育児をする時間がもっと欲しいと考えていることがわかりました。また、「家事・育児を担ってほしいけれど、相手に上手く伝えられない」も2割おり、ここでも夫婦間におけるコミュニケーションの問題が見られます。

④男性は“仕事”、女性は“家庭” 精神的疲労に男女差
Q.普段の生活の中で、どのようなことで精神的な疲労を感じますか(上位3個まで選択)

普段の生活の中で、どのようなことで精神的な疲労を感じますか(上位3個まで選択)のグラフ画像

生活の中で感じる精神的な疲労について、男女間で大きな違いが見られました。男性の1位は「仕事」(37.0%)、2位は「職場の人間関係」(24.3%)と、仕事に関する項目が上位を占めています。一方、女性の1位は「育児・子供」(44.5%)、2位は「経済的不安」(26.9%)、3位は「夫婦関係」(20.9%)と、家庭に関する悩みが中心となっています。

男性の中には、「家事・育児をやっているのに全然やっていないと言われるときがある」「男性の仕事に対する努力への理解が不足していると感じることがある」という声も。仕事も家事も頑張りたいと思いつつ、求められることが多くなり、なかなか思うようにいかない日々に不満やストレスを抱えてしまう男性もいるのかもしれません。

池田さんポイント池田 心豪さん

家事・育児・仕事をすべて完璧にこなそうとすると、どうしても時間が足りなくなります。だからこそ、「交代制」の視点が重要です。特に男性が一切の家事・育児を担うことで、女性が家事・育児から解放される時間をもつことが大事です。

また、男性も女性と同様に家事・育児への不安やプレッシャーを感じていますが、それを言葉にできない人も多くいます。だからこそ、地域でパパ同士がつながり、話せる場をつくることが大切です。男性同士のネットワークや支援プログラムが広がれば、より柔軟で支え合える子育て社会に近づけると思います。

天野さんポイント天野 妙さん

私もかつて、すべてを完璧にこなそうとして苦しくなった時期がありました。今は「家事30点、育児30点、仕事30点」、足して90点なら十分と考えています。夫婦で“妥協点”を共有し、合格点を高く設定しすぎないことが大切です。

最近では、男性の“産後うつ”が増えています。その背景には「社会的孤立」があり、だからこそ、男性同士が気軽に弱音を吐けるコミュニティづくりが重要です。つながりがあるだけで、心はずっと軽くなります。 そして何より、「睡眠」は本当に大切。睡眠不足は“うつ”のリスクを高めるため、しっかり眠ることが予防にもつながります。多少家が散らかっていても、「ホコリで人は死なない」と自分に言い聞かせて、早く寝るのも立派な選択です。

マンガ3マンガ4
マンガ1マンガ2
⑤子育ては“親育て” 家事・育児で見つけたパパたちの新しい自分

家事・育児と仕事を両立する忙しい毎日の中では、肉体的・精神的な悩みは避けられないもの。それでも、パパたちからは家事・育児を通して得られた楽しさや新たな発見について、たくさんの声が寄せられています!

子育ては“親育て” 家事・育児で見つけたパパたちの新しい自分のイラスト画像

池田さんポイント池田 心豪さん

子育ては、まだまだ性別による役割分担意識が根強く残っています。男性が家事・育児をすることは社会に浸透してきていると思いますが、女性が仕事のために家事・育児をしないことや、その代わりに男性が仕事をしないで家事・育児をすることに、もっと寛容になって良いと思います。その観点から、仕事も家事・育児も“やれるほうがやる”をできるように、夫婦で話し合うことが何より大切です。形は家庭ごとに違っていていいし、それぞれの仕事と家事・育児への関わり方を「それでいい」と認め合える社会になっていくことが、子育て世代を応援することだと思います。

天野さんポイント天野 妙さん

子育ての時間は、長い人生の中でもほんのわずかな、あっという間の期間です。子供はすぐに成長し、大きくなると親が関わる機会も自然と減っていきます。だからこそ、今この瞬間は“プレミアムチケット”だと思って、大切にしてほしいです。

もちろん、毎日は大変で、泣きたくなることも、落ち込むこともあります。であったとしても、子供と笑い合い、成長を見守る時間は、人間の営みの中で、もっとも幸せな時間のひとつ。完璧じゃなくていい。少し肩の力を抜いて、今この瞬間を一緒に楽しみましょう。

家事・育児時間の男女差が縮小し、家事・育児分担の満足度が向上するなど、ポジティブな変化が見えてきた一方で、夫婦の自由時間のバランスや睡眠不足といった課題も見えてきました。夫婦で育業の交代制を導入したり、お互いが歩み寄る話し合いをしたりしながら、“自分たちらしい形”を見つけることが大切です。日頃から上手にコミュニケーションを取りながら、家事・育児を楽しみましょう!

パパ・ママの家事・育児を応援する都の施策を紹介!

Webサイト「TEAM家事・育児」

家事・育児を「TEAM」として考え変えていくためのさまざまな情報やアドバイスを発信!

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2回にわたり「男性の家事・育児実態調査2025」の調査結果をご紹介しました。 すべての調査結果はこちらからご覧いただけます。ぜひチェックしてみてください!

 

【男性の家事・育児実態調査2025】

調査期間:令和7年7月15日~8月21日
調査対象:都内在住の5,000名(男女各2,500名)
対象1 子育て世代未就学児を持つ男女4,000名(男女各2,000名)
対象2 全世代18歳~69歳の男女1,000名(男女各500名)