目次
子育てマンガ「パパが洗濯物を畳むのが上手な理由」
プロフィール
エイイチ
東京のデザイン会社に勤めた後、フリーランスのイラストレーターに。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭インターナショナル・ショートフィルム・ショウケース部門優秀アニメ賞を受賞するなど、アニメ、漫画、イラストの制作で頑張るパパ。
パパの家事力アップで、ママも納得! 掃除と洗濯はパパにおまかせ
昨年、東京都が行った「男性の家事・育児参画状況実態調査」で明らかになったのは、家事の分担がまだまだ妻に偏っているという実態。パパズ・スタイルでは、その改善策として夫の家事スキル向上をポイントに挙げました(第13回「男性の家事・育児参画は進んだ? 東京都の調査結果を分析!」はこちら)。そこで今回は、妻から「分担してほしい」と要望の高かった掃除と洗濯について、上手に行うコツを専門家に教えてもらいます。
掃除のコツ
帰宅後にできる「ついで掃除」で、家をきれいに!
仕事が忙しいから、家に帰って掃除する時間はない。そう思っているパパに、家族の片づけコンサルタントseaさんがアドバイス。短い時間で手軽にできる掃除法がありました。
1日10分「ついで掃除」の勧め
掃除には2つの種類があります。「汚れてからきれいにする掃除」と「汚れないようにする予防の掃除」です。汚れてから掃除をしようとする人が多いかもしれませんが、それだと手間も時間もかかります。予防の掃除でしたら、「何かのついで」の10分でできます。予防のほうがずっと楽。忙しいパパにも負担は少ないはずです。
「ついで掃除」に便利な道具が、ハンディモップとマイクロファイバーふきん、日本てぬぐいです。ハンディモップは溜まったホコリを舞わせることなく、拭き取ることができます。マイクロファイバーふきんは、極細繊維が汚れをしっかりかき集めてくれますし、水分を吸収してくれるのでキッチンの拭き上げにも便利です。日本手ぬぐいは木綿でできているので、拭いたところに糸くずが残りにくく、から拭きで強みを発揮します。
左からハンディモップ、マイクロファイバーふきん、日本手ぬぐい。
いずれも100円ショップなどで手軽に購入できますが、上手に使いこなすためのポイントは、三つの道具をいつでも使える状態にしておくことです。いつでも使えるから、ちょっとした時間に「ながら掃除」ができる。三つの道具の置き場所を決めて、使ったらそこに戻す習慣を付けましょう。私はこれを「お掃除ステーション」と呼んでいます。
家に帰ったら、この三つの中の一つを手に取り、家の中を一周しながらサッと掃除をする。毎日違う道具を使えば、3日間で3パターンの予防掃除ができます。
ハンディモップの日
棚の上や窓の前、テレビ台などホコリが溜まりがちな場所を掃除。
マイクロファイバーの日
レンジの上やキッチンの調理スペース、シンクなどを掃除。
日本手ぬぐいの日
鏡や食器棚のガラスなど光沢面をから拭きすれば、いろいろな場所がピカピカに!
勘違いをなくして効率を上げる
癖になっている掃除の仕方や勘違いが、実は非効率につながっていることがあります。よくあるケースを挙げましょう。
掃除機は急いでかけると効果が上がらない
時間がないときに掃除機をかけると、ヘッドをスピーディに動かしがち。しかし、それではゴミを充分に吸い上げることができません。掃除機のヘッドはできるだけゆっくりと動かした方がゴミを効率的に吸い上げるのです。
掃除の最中に換気をするとホコリが取れない
掃除をするときは換気が大事と言われますが、ホコリが溜まっている場所で窓を開けると、入ってきた風で舞い上がって、拭き取ることができなくなってしまいます。溜まったホコリはひととおり拭き取ってから換気するほうがいいでしょう。もしくはいくつかの窓を開けて、風の通り道を作ると、舞ったホコリが外に出ていってくれます。
テーブルは上を拭いたら終わりではない
ダイニングでは、テーブルや床の上の食べこぼしを掃除して終わりにしてしまうことが多いかもしれません。しかし、小さい子供は汚れた手をテーブルの裏で拭いていることがあります。テーブルの上を拭いたら、裏側を確認し、汚れがあったら拭き取るようにしましょう。
椅子の脚の下は床に落ちているホコリや髪の毛が溜まるので、こまめに拭くと思いますが、実は脚にこぼしたジュースや牛乳などが付いていることがあります。脚全体を確認し、忘れずに拭くようにしましょう。
夫婦で掃除の優先順位を付けましょう。
家の中は掃除をするところがたくさんあり、「きれい」を求めたらキリがありません。それゆえ夫婦で話し合い、「我が家ではどこまでやるか?」を決めておくことが大切です。互いに気になっている場所を挙げ、掃除の優先順位を付けるようにしましょう。
洗濯のコツ
洗濯機に入れる前の一工夫で汚れを落とす
洗濯は洗濯機がしてくれるから簡単だ! こう思っているパパは多いかも。実はその前後にはやることがいっぱいあります。コインランドリーを展開するフレディレック・ウォッシュサロンの洗濯ソムリエ、松延友記さんにコツを教えてもらいました。
まずは洗濯機に入れる前のコツからです。
洗濯前のコツ その1裏返しの洗濯物はすべて表に戻さなくてもいい
裏返しになっている洗濯物は表に戻してから洗濯した方がいいとよく言われます。しかし、これは衣類の表側に汚れがついているときのことです。表が特に汚れているわけではなく、肌に触れていた裏側の汗が気になる場合には裏返しのまま洗うことをお勧めします。また外側にプリントがついている洗濯物も、裏返しのまま洗った方がいい場合があります。
洗濯前のコツ その2血液の汚れには酸素系漂白剤
子供が怪我をしたり、鼻血を出したりしたときにできる血液の汚れは落ちにくい汚れの一つです。血液の汚れはタンパク質で構成されているので、重曹や酸素系漂白剤を使うとよく落ちます。洗濯機に入れる前に直接、漂白剤を付けるようにしましょう。(塩素系漂白剤を使う場合は、柄物や色物の衣類には使わないよう注意してください。)
その後、30℃から35℃くらいのぬるま湯で浸け置きをすると、より効果が期待できます。この方法は血液だけでなく、同じタンパク質で構成される母乳の汚れにも効果的です。
また靴下やズボンなどの泥汚れは、水に濡らしてしまうと泥が生地に絡んで落ちにくくなってしまうので、乾いているうちにブラシなどでこすり、できるだけ泥を掻き出すようにしてください。
洗濯前のコツ その3ワイシャツの襟や袖には食器洗い用の洗剤
油を落とす食器洗い用洗剤は洗濯にも使えます。ワイシャツの襟や袖は基本的に皮脂という皮膚の脂の汚れが強いので、食器洗い用の洗剤を洗濯機に入れる前に直接塗ると汚れが落ちやすくなります。
さて、ここからは洗濯が終わってからのコツです。
洗濯後のコツ その1洗濯物は広い面が風に当たるように
洗濯物を干すときは、できるだけ広い面に風が当たるようにすることがポイント。スエットやパーカー、デニムといった乾きにくいものを干すときは、ハンガーを折り曲げて、洗濯物が立体的になるようにして干すと、乾く時間が早くなります。
洗濯後のコツ その2型紙を使って同じ大きさに畳む
洗濯物を同じ大きさに畳むのは、慣れていないと難しい作業です。そこで活用したいのが工作用の厚紙。同じ大きさの厚紙を包むようにして洗濯物を畳むと、畳んだ状態が同じ大きさになります。子供もお手伝いがしやすくなりますね。
洗濯後のコツ その3アイロンがけは面積の小さい場所から
アイロンは面積の小さい場所からかけるのが基本です。ワイシャツならば、まず襟。次に袖口、その後、袖全体にアイロンをかけ、前身頃にかけて、最後に背中にかける。しわを寄せないコツは、アイロンを持っていない方の手でしっかりと引っ張って伸ばしながらかけることです。
夫婦でノウハウの共有を!
汚れの落とし方には科学の根拠があります。汚れの種類別に正しい方法のはっきりしている場合が多いのです。つまり洗濯は知識が必要な家事。夫婦でノウハウを共有するようにしてください。