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子育てマンガ「パパ友でお悩み解決?」
プロフィール
エイイチ
東京のデザイン会社に勤めた後、フリーランスのイラストレーターに。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭インターナショナル・ショートフィルム・ショウケース部門優秀アニメ賞を受賞するなど、アニメ、漫画、イラストの制作で頑張るパパ。
育児の楽しさや悩みを共有!パパ仲間を作ろう!
仕事に追われているパパは、
仕事以外の人とのコミュニケーションをとりにくい状況にあるため、
家庭や子育ての悩みを共有したり、
教育や生活関連の情報等について知る機会は多くありません。
そこで、
地域のパパサークルやPTA活動等、
パパ同士をつなげるコミュニティに参加している方々にお話を伺い、 それらの活動のメリットや
パパ友をつくることで育児や子育てにどのような影響があるのか
を紹介します!
パパ友で広がる多様な価値観!
数多くのパパコミュニティに取材を行い、パパ向け情報サイトである「パパコミ」の編集長も務める杉山錠士さんに、パパ友づくりについてアドバイスを頂きました。
パパ友づくりって難しい?
社会人になっても、サッカーなどのチームスポーツを続けていたり、趣味がある人は友達が作りやすいと思います。
しかし、一方で家庭をもちパパになることでそれらの活動の参加に制限がかかる場合もあります。 家と職場の往復、土日も家族との時間を大切にしているという場合、能動的に活動しない限り、新しい人と出会う機会は減っていきます。
また、単純にパパ友をつくるとしても、自分の子供と同年代のパパ友がほしい、自分の子供より年代が上で先輩としての助言がもらえるパパ友と知り合いたい、パパ自身と同年代の人と繋がりたい、といったように求めるパパ友にもいくつかパターンがあります。
そこで、地域のコミュニティや、保護者会やPTAなどの子供を通したコミュニティ、NPO法人などが運営するコミュニティなどを利用することは、パパ友づくりに非常に有効な方法です。
これらのコミュニティは、物理的に距離が近いため、出会える頻度も多く、自分の求めているパパと知り合いやすいのではないかと思います。
地域コミュニティとは、例えば目黒区民のパパが集まるめぐろパパネットワーク(めぐパパ)や練馬区民のパパが集まる練馬イクメンパパプロジェクト(ねりパパ)など主に地域のパパ達によって自主的に運営されているコミュニティのことですが、定期的に様々なイベントを催し、育児について学んだり、パパの悩みや不安を共有することで、パパ同士の繋がりをもたらしています。
これらの地域のコミュニティは、地元の公民館や児童館、街中の掲示板などにチラシが貼り出されているので見てみると面白いかもしれません。
このような情報をとりいれるだけで、今まで何気なく過ごしていた日常から友達作りの種が見つかりそうですよね。
パパ友をもつことで見えた自分の子育て価値観
私は、パパ友ができたことで、自分の子育てについての価値観が広がりました。
例えば、自分が子供に良いと伝えていることが、他の家庭ではダメと伝えている場合があり、その理由を共有してもらうことで、そういう考え方もあるのかと選択肢が増えます。
多様な選択肢がある中で判断しなければ、子供に偏った価値観を植え付けてしまいます。 様々な家庭と触れ合い、多くの情報を得ることで多様性のある育て方ができると思いますね。
子供にとっても良いことがたくさんあると思います。
私の子供を例にすると、大人とのコミュニケーション能力が非常に高いです。
それは、小さな頃から地域のコミュニティや大人たちが集まる場に参加していたことで、多くの大人と話す機会があり、今では大人と話すことが楽しいと言っています。(現在高校生)
正直、能動的に動くことは非常に大変であると思います。
時間も費やしますし、そもそもそういった活動に参加することが苦手な方もいらっしゃいます。
しかし、自分の子供がどのように育ってほしいかと自問したときに、親が多くの価値観や考え方を持って、子供に接するのとそうでないのとでは、“子供の生き方”に影響を及ぼす可能性がありますよね。
そう考えたときに、苦手、面倒臭いといった理由で価値観を狭めてしまうことは非常にもったいないことかなと思います。
コミュニティによって目的は様々
子育てを変えたい、世の中に対してアプローチをしたい。
そのような大義をもって子育てを行っている人にとっては、NPOのように大きなコミュニティに入ることで新たな視点を得られると思います。
近くに話せる仲間がほしいという方は、地域コミュニティに参加してみるといいです。
とにかくパパ友がほしいのであれば、いまはネットでいくらでもつながることができます。
目的によってコミュニティも多数存在しているので、まずは一歩踏み出してみることが大事ですね。
例えば、保育園の送り迎えのときに、挨拶+なにか一言を添える。
相手のお子さんの名前や特徴を覚えて、会話にしてみる。
それだけで何かが変わると思います。
会社と違い、肩書もなくなり、〇〇ちゃんの“パパ”という見られ方をされ、フラットに人と人が向き合えるので自分自身の成長にもつながると思います。
地域のパパコミュニティに潜入!
地域の児童館や公園に訪れた際に、パパ友と気軽に話したい。
コロナ禍で遊べる場所が限定されている中で、地域の皆はどのように子供と過ごしているのだろう。
近くに悩みを打ち明けられる知人がいると、パパはとても安心できます。
目黒区地域の父親・子供を対象としたコミュニティ、めぐろパパネットワーク(通称“めぐパパ”)の代表者である酒井さんと、メンバーとして活動をしている武市さん、坂井さんの3名にお話を伺いました。
<めぐろパパネットワーク代表 酒井勇樹さん>
地域で協力し合える仲間との活動を通して、地域の繋がりを深めたい
めぐパパは2014年から活動をはじめ、現在は14~5名のメンバーを中心に様々な催しを企画しています。
これまでにパパ同士の悩みを話し合う「パパトーーク」や、親子で行う料理教室、様々な講師を招いて実践的に学べる講座などを開催しました。
地域の行事(お祭りなど)にも協力し、多いときには50名近くの方に参加して頂き、地域とパパをつなげる役割も担っています。
その中でも、年に3回千葉県の富津市に訪れ、田植えから稲刈りまでを行う里山農業体験は多くの参加者から「楽しかった」、「また参加したい」という声を頂けました。
地域の親子のために、自分も楽しみながら仲間と協力して活動をすることは、私にとっても充実した体験になっています。
まさしく「地域の大人の部活動」といった感じです。
このようなイベントは個人では行いにくく、また会社などで企画してもなかなか行うことはできないと思います。
めぐパパでは目黒区から助成金もいただけており、こういった規模の活動を通してパパ同士の親交を深めています。
今年はコロナの影響で、例年のようなイベントは行えていませんでしたが、オンライン通話を用いて「パパトーーク」を行い、コロナ禍でのお子さんとの過ごし方、暮らし方や働き方の変化について、パパ同士で情報交換を行っています。
会社でも趣味の集まりでもない、地域に寄り添うコミュニティで活動することで、自分たちの住む地域の方々、その子供達、保育園や学校、地域行事に対して、関心が強まりました。
この町で子供達が育つためにどんな貢献ができるのかと考えるようになったのは、私にとって成長の一つです。
目黒区は転居してくる方も多く、受動的だとなかなか友好関係を広げることが難しいかもしれません。
めぐパパのイベントや活動をきっかけに、地域に関心をもち、パパ同士、親子同士の繋がりが深まることできればありがたいです。
明日使えるHow toが得られて助かります
近所にパパ友を作りたいと思っていたときに、子供が同じ保育園に通う酒井さんに誘って頂き、めぐパパに参加しました。
私の家庭は共働きなので、育児・家事は元々していましたが、めぐパパのメンバーは、更に能動的に育児や家事に参画していて、刺激を受けています。コロナ禍で公園を使用できなかったときに、遊び場所の情報交換ができたのは、地域に根づいたコミュニティの恩恵ですね。
コロナに関わらず、どこの病院が良い、どこのお店が良いといった明日使える情報も得られるので、助かっています。
新しいコミュニティに入ったり、新たに友達を作ろうとするときは、はじめに自分の日常について伝えることで、共通項が見つかりやすくなり会話が弾むきっかけになります。
例えば、どこの保育園に通っている、どこの公園によく行くといった話の種をまくことで、よそよそしさが解消しやすいと思います。
めぐパパでは、様々なイベントを開催していますが、田植えなどの大きな行事では皆で一つの目標に向かいながら楽しさを共有でき、「パパトーーク」など小規模なものでは悩みを共有できるので、パパ同士の距離感がすぐに縮まります。
それぞれのイベントに良いところがあるので、まずは気軽に参加してみて下さい。
パパ友ができると子育てがもっと楽しくなる
私は初めての子育てで多くの不安や孤独を感じていたので、パパ友がほしいと思っていました。
妻がチラシでめぐパパの存在を知り、私に「参加してみたら」と背中を押してくれたことがめぐパパのメンバーとなったきっかけです。
めぐパパは、私のように妻経由でコミュニティを知り、参加される方も多いです。
パパ友を作って欲しいと心のどこかで思っていたのかもしれませんね(笑)。
公園に行ったとき、ママ同士が仲良く話しているシーンはよく見かけます。
ですが、パパが子供と公園に行っても、なかなか周りのパパと会話するのって難しいですよね。
パパの皆さんは、一度はこのような寂しさを感じたことはありませんか?
めぐパパのような地域コミュニティに参加したことで、子供と出かけた時に、知り合いのパパに出会って盛り上がったり、知らないパパにも話しかけられるようになったり、子供とのお出かけがさらに楽しめるようになりました。
自分が抱えている悩みをパパ同士で共有すると、意外と皆同じようなことで悩んでいるのだと安心しましたし、前向きになれました。
めぐパパの活動は、パパと子供を中心としたものが多いので、子供と二人で出かける良い機会となり、ママにとっても自分の時間を作ることができて喜ばれますね。
保護者会やPTA活動でパパとつながろう!
地域の自主的なコミュニティ以外の場として、保護者会やPTAはパパ友を探すチャンスです。
パパにとって敷居が高いと考えられがちですが、近年はパパが参加しやすい環境も徐々に広がりつつあります。
NPO法人ファザーリング・ジャパン理事を務め、私立の中学校でクラス役員や広報活動を行う村上誠さんにPTAや保護者会などの活動を通したパパ友の作り方についてお話を伺いました。
パパが組織に参加することの効果とは?
子供の活動に携われる期間というのは、思うよりも短いものです。
小学生の高学年になると子供達は自分の友だちとの時間を大事にしたり、習い事で忙しくなったりします。そう考えると子供を介してパパ友を作ることができる期間は、そう長くはありません。
現在、未就学児や小学生の子供がいるご家庭の皆さんはそのことを踏まえて、子供達と関われる今の時間を大切にして欲しいと思います。
わたしは、本業でデザインの仕事をしており、それを活かして現在は中学校で配布される広報紙のデザインを行っています。
またその広報紙の記事を書いている方は、本業で政治記者として大手メディアでも記事を作成している方で、ご自身の得意なことを用いて、PTA活動や保護者会に関わっています。
職業上の知識やスキルを活かして社会貢献するプロボノが注目されていますが、このようにパパが組織に関わることで、組織自体の活動内容に幅が生まれることがあります。
子供の活動を通してパパ友を広げよう
パパが育児に関わるのも当たり前になってきましたが、保護者会やPTA活動はママ任せのパパも多いのではないでしょうか。
子供を取り巻く活動にも夫婦で参加する意識はとても大切です。
ただし、いきなり保護者会やPTA活動に参加するのはハードルが高いと思うパパも多いと思います。
そのような方は、例えば、クラスの保護者会は基本的には授業参観や学校行事の後に行われると思いますので、授業参観への参加後に、そのまま保護者会まで参加してみるのはどうでしょうか?
私の場合ですが、2人の子供がサッカー部に所属をしており、そこでパパ同士の交流が増え、友達の輪が広がりました。
試合会場の設営や配車などは、親が介入する部分が多く、必然的にパパ同士で接する機会が増えます。
また、自分の子供だけでなく他の子供達と話す回数も増え、それを糸口にパパ同士のコミュニケーションもとることができました。
そこに所属するパパがPTA活動やおやじの会を行っているケースも多々あるので、話を聞いてみるのも良いと思います。
近年、共働き家庭の増加に伴い、平日に開催されていた保護者会やPTAの集まりを週末に行う動きも出てきており、ワーキングマザーだけでなく、パパも参加しやすい仕組みが整ってきています。
親同士の繋がりを作り、子供が地域の中でどのように健やかに育つことができるかをパパ・ママみんなで考えていくためにも、これらの活動に参加してみてはいかがでしょうか。
パパとしての楽しみや苦労を共有できる仲間がみつかれば、子供の成長やパパ自身の成長に繋がります。
新たなコミュニティに参加することはちょっと勇気がいりますが、一歩踏み出すことで、パパをより楽しむことができるのでないでしょうか。