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「山の神」柏原竜二さん
夫婦のチームワークで乗り切る!家事・育児の“たすきリレー”

 東洋大学時代、箱根駅伝の5区で2009年から4年連続区間賞をとり、「山の神」と呼ばれた柏原竜二さん。大学卒業後、富士通株式会社に入社し、現役引退後は同社に在籍しながらスポーツ解説者・ナビゲーターとしても活躍しています。結婚して2児のパパとなり、多忙な日々を送る柏原さんに、家事・育児について聞きました。

柏原竜二さん写真

 

5区を走る苦しさと家事・育児の大変さは別物

 小田原中継所から芦ノ湖まで走る5区の高低差は800メートル以上あって、箱根駅伝の全10区の中でも一番きつい区間です。でも、そこを走り抜く苦しさと家事・育児の大変さは全く別物でしたね。山上りの厳しさを何度も経験したからといって、すんなり乗り越えられるものではないと実感する毎日です(笑)今、上の子が3歳、下の子が1歳ですが、毎朝子供たちを起こすと、上の子からは開口一番「ママがいい」と言われるし、思い通りにいかないことばかりです。
 特に、上の子の授乳期はすごく大変でした。夜中に何度もお湯を沸かしてミルクを作らなきゃならないし、毎晩夜泣きが激しくて。“たすきリレー”じゃないけど、妻が子供を抱っこしている間やおむつを替えている間に、僕がミルクを作りに行ってそれを手渡すという連携プレーでどうにか乗り切りました。

子供が生まれて一変した生活スタイル

 子供が生まれてから変わったことはたくさんあります。上の子が生まれた時は、何をするにも制限が厳しいコロナ禍の真っ最中だったこともあり、自分たちだけで移動できるように車の免許を取りました。夜は子供をお風呂に入れなきゃいけないので、飲みに行くこともなくなりましたね。家でも子供が起きているうちはお酒を口にしなくなりました。もし、子供に何かあった時、対応できないと困るので。一度あったんです。上の子が熱性けいれんで意識がぼんやりしてしまった時に、僕がお酒を飲んでしまっていたので車が運転できなかったことが。それ以来、お酒を飲む時は子供が寝てからと決めています。
 食生活も変化しました。現役を引退しているので基本的に食事内容は家族と一緒ですが、僕はお米を食べると眠くなっちゃうので、朝も夜も炭水化物はなるべく摂らないようにしています。特に夜は、寝てしまうと残った家事ができなくなるし、妻との会話の時間もなくなってしまうので。夜、子供が寝静まってから妻と一緒にドラマを見たりしながら過ごす夫婦の時間を大事にしています。

何事にも妻のやり方がある 「そうじゃない!」と言われないために

 東洋大学時代、寮での共同生活では各自の役割分担があり、洗濯や部屋の掃除の他、下級生は毎晩9時に寮全体の掃除などもします。休日は食事が出ないので、僕は自分で食事を作ったり、鍋を用意したりして、みんなで一緒に食べることもありました。独身時代も一人暮らしだったので、炊事・洗濯・掃除全般やりましたね。やるまでに腰が重いタイプですが、家事はやると決めたらとことんやります。特にアスリート時代に食中毒も含めて食には気を使っていた習慣から、今でも皿洗いには細かくて、洗い残しがないようにピカピカに仕上げますね。
 ただ、我が家の場合、片付けひとつにも妻のやり方があり、そこを崩すと「そうじゃないのに」と怒られます(笑)洗濯物とか、良かれと思って畳んでおくと、タオルの畳み方が違っていて結局二度手間になっちゃったりするので、僕は必ず事前に「どうやればいい?」と聞きます。妻の手順や理想を聞く中で、僕なりに思うことがある場合は、「ここにしまうと取り出す時に面倒だから、こっちの方がよくない?」などと意見することもあります。
 家庭の中で、お互いに良かれと思ってしたことが相手にとっては逆に良くないのって一番雰囲気が悪くなる原因のひとつなので、そこはすごく気をつけてコミュニケーションを取るようにしていますね。

柏原竜二さん家族写真

「ごめんね」より「ありがとう」で気持ちを伝える

 コロナ禍での子育ては、苦労や不便もありましたが、テレワークが導入されたおかげで保育園の送り迎えができたり、家でパソコンを開きながら子供の様子が見られたり、良い面もたくさんありました。妻は現在育業中ですが、僕がテレワークで家にいる時は僕が下の子を見て、その間に妻が上の子を連れて買い物に行くなど、育児を分担することも多くなりました。他にも、夜寝る時に子供たちは絶対に「ママと寝たい」というので、妻が寝かしつけている間に僕が食器を片付けて皿洗いをするなど、協力し合ってお互いの時間を作れるようにしています。
 とはいえ、僕が出社する日や、陸上関連のイベントや解説などで家にいない日は、妻が子供のことも家のことも全部やってくれています。そんな時は、帰ったら真っ先に「ごめんね」と言っていたんですが、ある時妻から「毎回ごめんねと言われるのは気が重い」と言われて。それ以来、何かしてもらったらお互いに「ありがとう」と言うようにしています。

子供を叱る時は、怒らず論理的に伝える

 東洋大学で教えを受けた酒井監督は、選手が納得しやすいように論理的に指導してくださる方でした。監督の影響なのか、僕も子供に対しては感情で怒ることはせず、何か悪いことをしたら「何が悪いか、わかってる?」などと諭して、自分から反省したり考えたりするように伝えています。論理的に話したからといって小さな子供が納得してくれるかどうかは、わからないですが、このスタンスは崩さない方がいいと思っています。
 例えば、ご飯をふざけながら食べていたりすると「ママがせっかく作ってくれたのに、もう食べないんだね」とか、「生産者さんが悲しむよね」とか、「相手の気持ちを考えよう」という意味のことを話します。そうすると、「ごめんなさい」と言って、また食べ始めてくれたりします。

柏原竜二さん写真

夫婦の連携で築く理想のチーム

 我が家を駅伝のチームに例えるなら、妻が選手兼監督で、僕は選手兼サポートスタッフ。妻が監督してくれるからスムーズに走れるし、サポートもしやすい。妻はちゃんと指示をくれるので。そう言うと「指示待ち人間じゃん」と思われるかもしれないけど、余計なことはしない方がいい(笑)
 でも、時々申し立てはするし。そのバランスですよね。
 子供の学校のことも、僕はあまりこだわりがないんですが、妻はいろいろと情報を集めて考えるタイプ。僕が妻の方針に従うことが多いのですが、最終的には、子供たちがやりたいと思って選んだことをやらせてあげるのがいいんじゃないかと、いつも夫婦で話しています。もし、将来陸上選手になりたいと言ったら?もちろん応援します!

 これからも、妻への感謝とリスペクトを常に忘れずに、お互いに信頼できるパートナーとして連携しながら、家族が心地よく過ごせる理想のチームを作っていきたいと思っています。

柏原竜二さん写真