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【ママたちのリアルな声を紹介!家事・育児の悩みはこうして解決】
第3回 子供が小学生になると何が大変?小学生ママの困りごと

 令和4年度東京都女性活躍推進大賞 大賞を受賞したマム・スマイルは、無料子育て情報誌「イタバシーナ」の制作などを通じて、ママの社会復帰と地域活性化を推進している団体です。
 今回は、マム・スマイルによるスペシャル企画!これまでの活動を通して出会ったママたちの家事・育児に関するリアルな声を、全3回にわたりお届けします。

 3回目のテーマは、「子供が小学生になってからの困りごと」について。
小学生の子を持つママから、「小学生になってからの方が大変」という声を多く聞きます。「小1の壁」という言葉もあるように、小学生になると、保育園や幼稚園の時にはなかった勉強や身の回りのサポートなどが発生し、仕事と家事・育児の両立が難しくなってしまうことも少なくないようです。
 子供が小学生になると何が大変になるのか、小学生の子を持つ5人のママに話を聞きました。また、それをどう乗り越えれば良いのか、自身も小学4年生の子を持つ、マム・スマイル坂東愛子代表のアドバイスも紹介します。

 

Aさん:小学4年生の男の子のママ
Kさん:小学1年生の女の子のママ
Mさん:小学4年生の女の子、保育園年長の男の子のママ
Sさん:小学4年生と1年生の男の子のママ
Yさん:小学2年生の男の子のママ

生活が一変する勉強と宿題

 保育園・幼稚園と小学校の大きな違いは、勉強が始まること。1日遊んでいた生活から、1日授業の生活に変わり、宿題も出されます。宿題の“丸つけ”は全て先生がやるわけではなく、親が家でやらなければならないものも!

 

:毎日宿題をする習慣をつけるため、声かけやサポートが必要です。また、音読を聞いたり、“丸つけ”をしたり、ちょっとの時間とはいえ、毎日親がやらなくてはいけないこともあるので大変です。

:まず、その日の宿題が何なのか、“丸つけ”が必要なのか、わからないことも多いです。今は学校のパソコンで宿題を確認できるようになっているのですが、そもそもパソコンを持って帰ってこなかったり、宿題で使うもの自体を持って帰ってこなかったり…。何度言っても学校に置いてきてしまうため、ドリルや音読用の教科書をコピーして家に置いておき、宿題をやれるようにしました。

:音読が苦手な長男は、完璧に読めるまで何度も繰り返し読むことがあります。その頑張り自体は良いことなのですが、ずっと聞いていなければならないので、ちょっと困る時も(苦笑)

:宿題をやる気にさせるのにも労力がかかります。学校の宿題に加えて塾の宿題も出るので、さらに大変!

 

坂東さんのアドバイス

・勉強する時間を固定し、習慣づけることが大切です。できれば入学前から習慣づけたいですね。
・得意な科目と苦手な科目を見極めることも大切。苦手な科目を一緒に見てあげて、得意科目は1人でやらせるなど、メリハリをつけると楽になります。
・音読など国語に関するものは、寝る前の読み聞かせの時間に一緒にやると、親子のコミュニケーションにもなり、おすすめです。

 

持ち物や提出物の管理

 子供が小学生になって大変なこととして多く声が挙がったのが、持ち物や提出物の管理。毎日先生に会える保育園・幼稚園と違って、小学校では、親が先生に会う機会はほとんどありません。

 

:保育園では先生に準備するものを早めに言ってもらえたり、期限が近づいてくると声をかけてもらったりしていましたが、小学校では学期初めや月初めに持ち帰ってくるプリントが頼り。松ぼっくりや子供用の針金ハンガーなど、すぐには用意できないものを持っていかなくてはならない時があって大変でした。

:そうそう!連絡帳はよほどじゃないと使わないし、そもそも子供が連絡帳を学校に出し忘れる日もあるので、あまり意味がありません…。

:提出物は管理が大変なので、自分だけでなくママ友とLINEで情報共有しています。締め切りが近づくと、互いに確認の意味も込めて連絡します。子供に対しては、プリント置き場を決めて、そこにプリントを出してもらっています。

:子供がプリントを出し忘れていることがあって、当日の朝に必要なものを知ることがあります。物をなくすことが多く、急になくなると用意が大変なので、消しゴムなどなくしやすいものは常にストックしています。

 

坂東さんのアドバイス

・日々の持ち物は、確認するチェックシートを作るのが良いですよ。子供が自発的にやるようになるのに加えて、ママやパパも把握できるようになります。
・連絡帳を持ち帰らない子には、毎日一緒に確認する癖をつけましょう。仕事から帰ったら子供と一緒に連絡帳の確認をするというように習慣化して、子供に意識づけします。
・必要な持ち物を、他の子の親から聞くことがよくあります。情報共有できる知り合いは大切にしたいですね。

 

小学生の登下校に必要なサポート

 子供が1人で学校に行って帰ってくることも、小学生になって生じる大きな変化。登下校は親のサポートが必要になる場合があることも頭に入れておきましょう。

 

:小学生になって登下校の送り迎えがなくなるので楽になると思いましたが、入学直後は1人では行きたがらなくて、2か月くらい一緒に登校していました。

:わが子の学童は、1年生の秋頃までお迎えが必須でした。早い時間でもお迎えが必要だとは思っていなかったのでびっくり。

:学童に行くのを嫌がって、勝手に帰ってきてしまう時がありました。たまたま在宅の時だったから良かったものの、鍵はまだ持たせていなかったし、1人でお留守番させるのも心配だったのでとても困りました。鍵を持たせることも検討しましたが、なくしてしまう心配があったので、自宅の鍵を指紋認証で開けられるものに変えました。

 

坂東さんのアドバイス

・親がいない状態で歩くと楽しくなって寄り道をしてしまう子や、1人で登校することを寂しく思ったり不安に思ったりする子もいます。集団登校だと安心ですが、中には上の学年の子と行くのを怖がって付添いが必要な場合もあります。寄り道をしてしまう子も、付添いが必要な子も、数か月もすれば慣れるので、それまでの辛抱です。
・一緒に登校できる保育園・幼稚園時代からの友達や新しいクラスの友達を見つけて、少しでも不安を減らしていけると良いですね。

 

生活も宿題も変わる長期休暇

 長い休みがあるのも、保育園と大きく違うところ。給食が無かったり、普段とは違う宿題が出たり、長期休暇はさらに親のやることが増える期間です。

 

:夏休みは学童に行かせていますが、給食が無いので大変。お弁当も注文できるので、無理することなく注文弁当も利用して乗り切っています。

:私も、最初は注文弁当を利用していましたが、子供が「美味しくない」と言って食べなかったので、結局毎日お弁当を作って持たせています…。

:夏休みの学童は、普段一緒に登校している子がいなかったので、毎日送り迎えをしていました。学童で宿題をやってきてほしいのですが、なかなかやってきてくれなくて。何をどのくらいやるのか、やるべきところに毎日付箋を貼るようにしました。

付箋を貼った宿題
長期休暇を機に、普段の宿題にも付箋を貼るように
坂東さんのアドバイス

・お弁当は、長期休暇の代表的な悩みですよね。パパと協力して、お弁当作りのスケジュールを立てることをおすすめします。
・長期休暇はスケジュールを立てることがとても大切。1日のスケジュールと、宿題や勉強をどういう配分でやるか1か月単位のスケジュールも立てると良いですね。勉強だけでなく遊びも計画に入れましょう。
・作文や自由研究など、子供だけでできない課題は、お盆など親が休める時に集中させたり、中身のレベルを見ながらスケジュールを組むのが良いですね。

 

短時間で揃える入学前の準備物

 小学校入学にそなえて、校帽や体操着、上履き、筆箱、下敷き、色鉛筆などなど、揃えるものがたくさんあります。

入学準備物が書かれたプリント
入学準備物にはいろいろな指定が

 

:短い期間で揃えるものが多い上に、体操服・校帽は指定のお店が日曜定休で、行く日が限られてしまいました。入学準備物への名前書きはもちろん、入学後にも小さな計算カード一枚一枚への名前書きがあって苦労しました。

計算カードの写真
小さなカード一枚一枚にも名前を書く作業がひと苦労

:入学準備物のリストに書いていないけれど、例えば、ティッシュやハンカチを入れる「移動ポケット」など、入学と同時に必要になるものもあります。

移動ポケットの写真

坂東さんのアドバイス

・入学準備の名前書きは、名前シールを使うと楽です。入学してからも使うことがあるので、少し多めに用意しておくと良いでしょう。
・準備物は、入学式フェアのような催事場で一気に揃えてしまうのが楽です。そこで買えなかったものは、ネットショッピングを活用しましょう。

 

大変なことは夫婦で共有して乗り越えよう

 小学生ママたちのリアルな声はいかがでしたか。
子供が小学生になってからの困りごとには、入学してから初めてわかることも多いです。また、学年が上がるにつれて、勉強やメンタル面のサポートがさらに必要になってきます。今回ママたちから聞いた大変なことは、実際に起きることのほんの一部かもしれませんが、少し知っておくだけでも心の準備ができるはずです。
 これからどんなことが必要になって、どんな対策が必要になるのか、ママに限らずパパにも知っておいてほしいこと。まずは情報を夫婦で共有して、協力体制を作っていけると良いですね。

坂東愛子さん写真

 

 

 

 

 

 

 

 

坂東愛子

一般社団法人 育児キャリアアップ推進機構 代表理事
ママコミュニティマム・スマイル代表
保育園フォレスタ・志村三丁目 園長

育児女性の社会復帰を支援するママコミュニティ「マム・スマイル」を創立。活動を通じて女性のキャリアや保育の現場の課題を感じ、自ら保育園フォレスタ・志村三丁目を開園。2019年には一般社団法人育児キャリアアップ推進機構を発足し、保育士やママに向けてキャリア支援に関する研修事業を開始。時間管理講座などを行う。


 

第1回「みんなどうしてる?『名もなき家事』上手な分担法」の記事はこちら。

第2回「1日のスケジュールを教えて!忙しい毎日を乗り切る家事・育児分担の工夫」の記事はこちら。