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常に気持ちを伝えあう!
長友佑都選手に聞くブラボーな家族との日々

 2023年5月に第4子が誕生し、4兄弟のパパになった長友佑都さん。子育てに奮闘しながら、サッカー日本代表、FC東京所属の選手として多忙な日々を送る長友さんに、子育てや夫婦のコミュニケーション、海外生活で変化した意識などについて、お話を伺いました。
長友佑都さん写真
子どもとの時間は最高のリフレッシュ

 普段、子どもの送り迎えは僕の担当です。子どもたち4人それぞれ学校が違うんですけど、練習終わりに子どもたちを迎えに行って、帰宅という感じですね。
 オフの日は基本的に家族一緒にいて、子どもたちの学校が休みの時には、家族で出かけたり、公園に連れて行ったり。子どもたちが公園で楽しんでいる姿は自分の気分転換にもなり、リフレッシュできるのでよく連れて行きます。土日が試合でオフは平日になることも多いので、そういう子どもたちがいない時間には、妻と2人で出かけたりもします。アスリートなのでオフの日もなるべく体に負担がないように、体調管理は意識していますね。

長友佑都さん家族写真

尊敬と感謝!妻とはどんな時も気持ちを伝えあう

 子どもの送り迎え以外の家事育児は、基本的に気づいた方がやっていますね。オムツ交換とか。やることはたくさんあっても体は一つ。出来ることは限られているので、妻が料理をしている間に僕が子どもをお風呂に入れたりします。あとは、お互いのコンディションの問題で、妻があまり寝ていない時には、僕がいろいろサポートします。もちろん、その逆もあります。常に話し合ってやっていますね。
 僕は遠征で家にいないことが多いし、長い時間日本にいないこともある。その間の妻の負担は大きい。だから、僕がいる時は、なるべく妻の負担を減らすようにという気持ちでやっています。子どもたちを公園に連れて行くのも、自分がずっと運動をしてきたので、子どもたちも運動させてあげないと僕自身のストレスがたまるというのもあるんですが、なるべく妻の負担を減らしたいというのもあります。そんな僕に妻は感謝の気持ちを示してくれるし、僕も妻に対して尊敬と感謝の気持ちを常に伝えるようにしています。

子どもが増えるごとに鍛えられたメンタル

 4人の男の子の子育てはかなり大変で、家の中は毎日すごいんですけど、強さと言うか精神的な安定と言うか、自分も妻もかなり感情をコントロールできるようになってきたと思います。1人目、2人目の時はもっとイライラすることがありました。それまでは自分のことだけを考えてコンディショニングをして、仕事をやれていたのが、なかなか思うようにできなくなってストレスをためてしまうことも、もちろんありました。それが、3人、4人と増えるごとに、大変さも増していくんですけど、自分たちもそれだけ鍛えられて強くなってきたと感じますね。よく「子どもに育てられた」と聞きますけど、子どもが増えるごとにメンタルを育ててもらったなと思います。一人で生きてきたら今の自分は確実にいないわけで、妻に対する思いやりもどんどん増してきていますね。

自分の力で切り拓け!子どもたちに伝えたい大切なこと

 子どもたちとの生活は目まぐるしくて、日々いろんなことが起きます。4人いると長距離移動とかは、準備も大変だし、外に出ると、周りの人に迷惑をかけられないと思う。でも、子どもってなかなか言うことを聞いてくれなかったりするので、人に迷惑をかけないようにすごく気を遣いますね。
 子育て方針は、ちゃんと笑顔であいさつができるとか、何かしてもらったら感謝するとか、結構口うるさく伝えています。あとは、子どもたちが喧嘩した時、それぞれ言っていることが違って、嘘をつくことがあるんですけど、嘘に対してはめちゃくちゃ怒ります。厳しくしつけなきゃいけないところは厳しくしますが、基本的にはのびのびと。僕ものびのび育ってきたので、開放的な感じでやっています。
 子どもたちにどんな大人になってほしいかと言えば、「人として」というところですね。笑顔でしっかり挨拶ができて、感謝の気持ちを常に持てる、そして、自立して自分の力で切り拓く力をしっかりつけて欲しいなと思いますね。

長友佑都さん写真

海外生活で変化した“理想の日本男児像”

 僕が長く住んでいたイタリアはレディファーストの国で、同じクラブの選手も含め、子育てから何から男性が動いている印象でした。何でも女性優先というのを見てきたので、その部分の意識はイタリアへ行って変わりましたね。その後に住んだトルコは、子どもに対しての愛がすごくて、子どもを連れていると、どこでもみんなが愛情を注いで気にかけてくれました。レディファーストもあるんだけど、“子どもが一番”という国だったので、家族の大切さとか、子どもを大事にしなきゃいけないという意識が、より一層トルコで磨かれたというのはありますね。
 それまでは、女性が家事をして男性が外に出て仕事をするみたいな「昭和」の時代の風潮の中で僕は育ったので、その意識が大人になっても強かったんです。けれど、海外に出ることによって意識が変わり、「家事育児を女性がして、男性が仕事」みたいに役割を分けなくてもいいのかなと思うようになりました。それぞれの家庭によって違ってくるだろうけれど、今は、仕事も家族のこともしっかりやれるのが“理想の日本男児”なんじゃないかと僕は思っています。僕も完璧じゃないんで、全部をこなすのはなかなか無理かもしれないけど、その意識を持つことから人は変わっていくんじゃないかな。

秘訣はコミュニケーションとポジティブ変換

 海外へ行っても妻とは常に連絡を取り合っていて、電話も必ずして、いろんなことを話します。全てが重要な話ということではなくて、些細な事とか、今日1日あったことなどを話します。家でも毎日、子どもたちが寝たあとに二人で話しています。夫婦って、ずっと一緒にいても、お互いのことが意外とわかってない。「こう考えているだろう」は結構危なくて、違っていたりする。口に出して言葉にしてコミュニケーションを取ることは非常に大事だなと思います。
 うちは、僕よりも妻の方が断然ポジティブです。意外に僕の方がネガティブに考えたりしていて、それを妻に伝えると勝手にポジティブに変換して戻してくれるから助かっています。
 喧嘩は一度もしたことが無いです。何か問題があれば、話して解決しますね。そのために最善を尽くす。以前、妻が僕に対して嫌だと思ったことをトイレットペーパーに書いて三角に折ってあったことが何回かあって。「読んだら用とともに流してね」ということなんですけど、面白いですよね。流すと気持ち的にも流せるというか、怒る気も失せて、「いいアイデアだな」「かわいいな」と思っちゃって(笑)喧嘩にならないのも、そういう妻のポジティブさとか心の大きさだと思いますね。

長友佑都さん写真

目指すはFC東京のJリーグ優勝と5大会目のワールドカップ出場!

 サッカーでの大きな目標は2つあって、1つはFC東京でJリーグ優勝すること。FC東京は僕が心から愛するクラブですし、応援してくれるサポーターにも心から感謝しています。それだけに、このクラブでなんとしてもJリーグ優勝したい。あとは5大会目のワールドカップに出場すること。自分も楽しんでいますね。その目標に向かって。

子育て中のパパママはみんな同士!

 子育て中のパパママに言いたいのは「いつもお疲れ様です!」。僕も子どもを持って、仕事のことも家庭のことも頑張っているところで、同じ境遇の人はみんな「同士」だと思っています。日々の状況を妻とSNSでアップしていますが、皆さんからのコメントを読んで、僕たちも励まされたり喜んだりしているし、逆に皆さんを励ましたりもしている。それって素晴らしいことだと思うし、いろいろな思いを共有していきたいです。大変なこともたくさんありますが、「お互い励まし合って頑張っていきましょう!」と伝えたいですね。