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~社会福祉法人風の森~男性保護者コミュニティ「チームパパ」
子供たちを笑顔に!パパの人生を豊かに!

 東京都が、女性の活躍推進に取り組む企業や団体等に贈呈している「東京都女性活躍推進大賞」。
 令和3年度の大賞(医療・福祉分野)を受賞したのは、「社会福祉法人風の森」。受賞理由の一つが、グループ法人が運営する幼稚園での取り組み「男性保護者のコミュニティ“チームパパ”を通じた男性の育児参画の推進」でした。

目次

チームパパイベント(写真:学校法人野上学園 久我山幼稚園提供)

 久我山幼稚園の男性保護者コミュニティ「チームパパ」は、夏祭りなど季節のイベントから、マグロの解体ショーや8トンもの雪を使った雪遊びなどの大掛かりなものまで、これまで数々のイベントを企画、開催しています。
「チームパパ」について、幼稚園を運営している野上美希さんにお話をうかがいました。

野上美希さん社会福祉法人風の森、学校法人野上学園を運営する野上美希さん

東京都女性活躍推進大賞でも高い評価 「チームパパ」とは?

― 女性活躍推進大賞でも「チームパパ」の取組が評価されていましたが、発足の経緯を教えてください。

野上さん(以下、野上):保育園や幼稚園で、ママのコミュニティは自然とできていきますが、パパ同士のコミュニティ作りは、きっかけがないと難しいと感じていました。そこで、うちの園長が、パパに子育てイベントへの参加を募りました。最初は数人のパパが参加してくださり、小さなイベントからスタートしました。そのイベントが評判を呼び、パパの参加が増え「チームパパ」という名称がつきました。最初のきっかけは園が作りましたが、今は、パパたちが自主的に活動しています。2007年の「チームパパ」発足から15年経ちましたが、現在60名ほどが参加し、年に4~5回のイベントを行っています。先日は夏祭りイベントを開催しましたが、親子含め530人が参加し、大盛況でした。こうした「チームパパ」の取組は、コミュニティの形成や男性の育児参画にもつながっていると思います。

マグロの解体ショーや8トンの雪遊び イベントに込めたパパの想い

― マグロの解体ショーなどのユニークなイベントや、大量の雪を使った雪あそびなど、大掛かりなイベントも多いですね!

野上:規模や回数など、パパがここまでイベントをやっているというのは、幼稚園業界でもあまり聞いたことがないです。「こんなことを子供達に経験させてあげたい!」というパパたちの想いから、実現不可能なことも可能にしてしまう実行力も魅力で、ダイナミックなイベントが盛りだくさんです。しかも、参加費は1人500円程度に収まるようにしてくださっています。また、企画や準備の日は園庭を開放していて、パパはお子さんを連れてきて遊ばせているので、ママたちは「自分の時間ができる」と喜んでいます。

パパだって仲間が欲しい!

クエスチョン画像

パパたちの声 「チームパパ」に参加したきっかけは?

・転勤族で、周りに知り合いがいない。パパの知り合いが一人もいなかった。
・引っ越してきたばかりで、地域に友達や仲間がいない。
・職場以外の横のつながりが欲しかった。
・妻は仕事が忙しく、ママコミュニティに入ることが難しかった。
・自分でも子供のイベントを企画してみたかった。
― つながりを求めて参加する人も多いようですね。

野上:最近はパパの送り迎えも増え、男性の育児参加も積極的になっている気がします。それに伴い、パパの育児の悩みも増えて、パパ同士の会話ができるコミュニティに魅力を感じていただいているようです。
 また、小学校受験をどうするとか、習い事はどこがいいとか、地域ならではの悩み事もあると思います。職場だと、お子さんの年齢も違えば住んでいる地域も異なる。地域で仲間やつながりを作りたいというニーズは高いのではないかと思います。

チームパパイベント(写真:学校法人野上学園 久我山幼稚園提供)

パパの人生も豊かに!卒園後も続く交流と新たな居場所

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パパたちの声 「チームパパ」に参加して、良かったことは?

・大人の文化祭のようなイメージ。子供たちの楽しむ笑顔を見られることが、何よりうれしい。イベントが終わった後の打ち上げのビールは格別です。
・「チームパパ」に入ったことが、人生を豊かにしてくれた。
・親子ぐるみで遊びに行くなど、生涯の友人を得られた。
・何か困った時にも一回り上の保護者にアドバイスをもらえることが安心感につながる。
・「チームパパ」に入って仲間と出会い、ずっと久我山に住み続けたいと思い、家を買った。
―「チームパパ」に参加したことで、パパ自身の人生に良い変化や、地域の一員としてのつながりが強くなる人が多いようですね。

野上:「チームパパ」は、地域の子供達をみんなで育てていこうという意識をみんなが持っているので、とても良好な関係を築くことができています。
 さらに、子供が卒園してからもずっと付き合える仲間として関係が続き、ご自身の「居場所」が1つ増えることにもつながっていると思います。「チームパパ」での仲間との出会いから家を買ったという方もいらっしゃいましたが、こうしたコミュニティの存在は、地域の活性化にも寄与するのではないでしょうか。
 今後も、園の運営者として、活動を応援していきたいと思います。「チームパパ」を通じて生涯の友人ができるなど、パパ自身の人生も豊かになっていけばとても嬉しいです。

最初の一歩を踏み出そう!

― 「チームパパ」のような保護者コミュニティがないところも多いかと思います。パパたちにメッセージをお願いします!

野上:パパコミュニティの存在が、人生を彩り豊かにしていることを、多くのパパに知ってほしいと思います。もし、そういったコミュニティがお子様の園になければ、地域の親子イベントに参加してみたり、まずは、子供の送り迎えの際に、他の保護者に積極的に話しかけたりするだけでも良いと思います。
 パパの悩みはパパにしかわからない、ということもあるはずです。ぜひ、勇気をもって、最初の一歩を踏み出してみてください。何か一つアクションを起こしてみることがきっかけとなり、より豊かな毎日に繋がっていくはずです。子供達が作ってくれたご縁を大事にしてほしいです。