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子育てマンガ「お家で大冒険!」
プロフィール
エイイチ
東京のデザイン会社に勤めた後、フリーランスのイラストレーターに。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭インターナショナル・ショートフィルム・ショウケース部門優秀アニメ賞を受賞するなど、アニメ、漫画、イラストの制作で頑張るパパ。
子供にどんな影響を与える?お家で楽しむ方法はある?キャンプで引き出す家族の笑顔
夏と言えばキャンプ!
みんなで食事の準備をしたり、自然を楽しんだりと、
親にとっても子供にとってもキャンプは学ぶことがたくさんあります。
今回は、日頃からアウトドアを楽しむ方々に、
キャンプを通して育まれる子供の成長と親子の絆について伺いました。
一方、コロナ禍の影響で外出を控えることが余儀なくされる今年の夏…。
そこで、自宅でもできるアウトドア体験もご紹介!身近なものを少し工夫するだけで、
まるでキャンプに行っているかのように子供達と楽しめます。
お家の中でどう過ごそうか悩めるパパ・ママ必見です。
キャンプで育む子供の成長と親子の絆
小学生から学べる社会人になったときに役立つスキル
アウトドア活動は子供の成長においてどのような影響があるのか。野外の活動を通して、より良い社会人を育成することを理念にしている公益財団法人ボーイスカウト日本連盟で、指導者として活躍する遠藤さんにお話を伺いました。
遠藤さんはご自身も、幼少期からボーイスカウトの活動に参加し、海外派遣の体験もあります。また、お子さんもボーイスカウトに入隊し、子供の成長を目の当たりにしているそうです。
キャンプなどのアウトドア活動は、子供達の自発性や想像力、自己完結力、協調性といった社会人では必要不可欠となる要素を学ぶことができます。
食べるものがあり、雨を避け、寝泊まりするところがあるといった、日常の生活では当たり前のようなことも、キャンプを行う場合、それらはすべて0から準備をしなくてはなりません。なにから始めればよいのかといった段取りをする力、何が必要なのかといった想像力も働かせなくてはいけませんよね。
キャンプは、家族という一つのグループで活動をするので、メンバー一人一人が責任をもって、家族のために動かなくてはいけません。グループとしてのまとまりが必要ですので、規律を守ること、協調性も必要です。自分達で最初から最後まで考え、行動に移せるような自己完結力は、なかなか得ようとしても得られない力です。そのような力を伸ばすために大人は、サポートをしすぎずかつ放置しすぎない適度な距離感を保つことが大切です。
学校や塾などの授業で知識などを学ぶことは、当然必要ですが、アウトドア活動を通して知恵を育むことも、社会人になったときに役立つ大切なスキルだと思います。
キャンプで強くなる親子の絆
フォトグラファーとして活躍し、キャンプのコーディネートも行う猪俣慎吾さん。
息子が2歳に満たない頃から、キャンプ旅として様々な土地に訪れています。現在は一人乗りゴムボートで川下り等を楽しむパックラフトのトレーニングも行っており、アウトドア歴は15年以上。ほぼ毎週アウトドアを行っている猪俣さんに、アウトドアを通した息子との関わり合いについてお話を伺いました。
息子が生まれて、初めての育児に幸せと不安を抱く中、自分にできる育児とは何かと考え、キャンプやアウトドアを通して子供と共に学ぶことだという答えにたどり着きました。そして、息子が1歳10ヶ月の頃から二人でキャンプ旅をするようになりました。
私は、約15年前に、当時のカメラマンの師匠の影響でキャンプを始め、社員や取引先の方々と交流を深めていました。今は、息子との思い出つくりや、様々な地域を旅するなかの手段として、キャンプをしています。例えば、ロケットを見に行きたいので種子島に行き、キャンプをしたり、ホタルを見たいから山にでかけて、キャンプをします。今では次から次へと息子もやりたいことの要望がでてきて、好奇心旺盛で嬉しいですね。
現在5歳になる息子とキャンプをしてきて、彼は相当タフになったと思います。どこでも寝られるようになった姿をみると、どんな局面であっても、動じないメンタリティが身についているのかなと思いますね。
キャンプは防災訓練としても役立つのではないかと考えています。災害等でライフラインが急に止まったとしても、キャンプの知識や経験があるだけで、乗り越える術を身に着けているので、息子も私も動じないと思います。
キャンプは、他の趣味との親和性が高く、掛け合わせができます。登山やパックラフトと一緒に組み合わせることもできますし、キャンプ道具をもっているだけで防災にもなります。コンパクトで手軽なギアがたくさん売っているので、まずはそれらを買ってみることから始めてみてください。
「#おうちキャンプ」を楽しむ家族が語る
お家キャンプの魅力
キャンプで引き出す子供達の最高の笑顔
中学1年生と小学1年生のお子さんをもち、キャンプ歴10年以上で、月に2回はキャンプを行う星野さんファミリー。コロナ禍でもお家時間を家族と楽しく過ごすためにお家キャンプを実践。その体験談を伺いました。
お家キャンプをはじめたきっかけは、非日常が味わえる時間が減ったことへのストレスをどのように発散するかを考えたのと、周りの方々もお家キャンプをしていたからですね。
まずは、試しに庭にテント道具を並べ、料理を外ですることからはじめてみました。庭で、カセットコンロを使うだけでもアウトドア感覚を味わえ、子供達の反応もよかったです。
お家の庭で火を使う際は、煙の出にくい炭をつかい、肉の脂を火に落とさないようにするなど、ご近所の方々の迷惑にならないように気をつけるのがポイントですね。
お家の中でも、家具を変えるだけでアウトドアな雰囲気になり、非日常を体験できるので、子供達は嬉しかったようです。次はなにする?といった会話も生まれ、頭をフル回転する必要はありますけどね(笑)。
キャンプをこれから始めようと思っている方や経験が少ない方にとってイメージトレーニングにもなるので、お家キャンプは有効だと思います。
私たちが10年以上キャンプを行っている理由でもあるのですが、子供たちの唯一無二の笑顔を引き出し、家族全員が団結して行える行事はあまり多くなく、キャンプはそれができるので最適な休日の過ごし方だと思います。
キャンプをすることで、パパは子供に対して”教える環境”が豊富にありかっこよさを演出できるので、そういった面でもおすすめですね(笑)。
家具をキャンプ用品に模様替え!小さな工夫で楽しむアウトドア感
幼少期にボーイスカウトに所属しており、アウトドアには馴染みがあった石峰さん。二年前、友人家族に誘われたことをきっかけにキャンプを始めました。自粛期間中も様々な工夫をしてアウトドア感を楽しんだようです。
Instagramからもキャンプの楽しい様子が伺えます。
以前は、週末となると買い物に行くくらいでしたが、キャンプを始めたことで、毎月1,2回は家族全員で協力する時間ができ、絆が深まったように思います。私が服飾関係の仕事をしていることもあり、キャンプのときはみんなでお揃いの服装をし、さらにイベント感をだしています。
最近よく使うキャンプグッズは、炎の色が変わる粉です。焚き火に入れるだけで様々な色に変わる炎を楽しむことができます。私も子供達も興奮して、いつも見入ってしまいますね。
キャンプでは、まずは自分が楽しむことが一番大事だと思います。私が楽しんでいるだけで子供達も興味を抱いてくれるので、家族みんなが有意義に、充実した時間を過ごすことができます。
お家キャンプでは、まずリビングの家具をすべてキャンプ仕様に変えました。テーブルや椅子を変え、食器もアウトドア用のステンレス製のものに。焚き火台も置いて雰囲気づくりをしましたね。(実際に火をおこしているわけではありません。)これだけでも子供は非日常を感じてくれました。
家の電気を消して、ランタンを使ったり、タブレットPCで焚き火の動画を流したりすることで、キャンプ気分も更に高まるのでお勧めです。
普段、家族で日常を過ごしている中で、一つの目標に向けて団結し何かを成し遂げるようなことは多くありません。キャンプはそういった面でもとても充実した時間を過ごせるイベントのひとつです。
また、自然で味わう非日常は、子供達にとって初めての体験がたくさんあり、好奇心を満たします。お家の中でも工夫することで楽しむことができますし、パパが普段見せられないかっこいい姿を見せられる機会としても、ぜひキャンプを家族イベントとして取り入れてみてください。