目次
子育てマンガ「理由は何でもいい じぃじとばぁば」
プロフィール
エイイチ
東京のデザイン会社に勤めた後、フリーランスのイラストレーターに。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭インターナショナル・ショートフィルム・ショウケース部門優秀アニメ賞を受賞するなど、アニメ、漫画、イラストの制作で頑張るパパ。
〈実践編〉妻の理解と共感、親の助言と援助
パパはちゃんと聞きたい!
家事や育児でママが不機嫌なのはなぜ?
家事や育児をやっているつもりなのに、ママは不機嫌――。多くの夫婦のカウンセリングを行ってきたNPO法人子育て学協会の山本直美さんは、「家事や育児でママが不機嫌なのが、多くのパパの悩み」と言います。なぜ、ママは不機嫌なのか、山本さんにお聞きしました。
あなたは自立型パパ、それとも指示待ちパパ?
夫婦で家事や育児をうまく行うには、「主体性」と「共感性」が必要になります。下のマトリックスは、主体性を縦軸に、ママや家族に対する共感性を横軸に作成したもの。主体性も共感性も高い「自立型パパ」は、留学経験者に多いタイプで、少しずつ増えています。まだまだ多いのが、主体性も共感性も低い「指示待ちパパ」です。家事育児もやる気はあるけれど、どうやっていいかわからないというタイプです。共感性は高いけれど、主体性の低い「柔軟なパパ」は、「大変だったね」「辛かったね」とか、声はかけてくれるけれど自分からは動かない。両者ともにママの顔色をよくうかがっていますね。
やる気はあるのにやらない、優しい顔をしているのにやらない。ママのイライラの原因はそこにあります。また、主体性が高くて共感性の低い「解決思考パパ」も厄介で、「こうすればいいじゃない」「やっておくよ」と相手の意向も聞かずにやってしまうことも。それもママを不機嫌にする理由かもしれません。
自分がどのタイプなのか、わかっていないパパも多い。自分が思っていることと、相手から見えていることがずれているからママをイラっとさせてしまう。ママを笑顔にするには、夫婦間でのすり合わせが必要なのです。
日本の男性は、女性に比べて共感するのが苦手な傾向があります。女性は「それ、わかる!」といって、お茶を飲みながら何時間でも話ができるけれど、男性はできない人が多い。
4歳の男女が集団の中でどう協調性を育むかを調べたある研究では、女の子は、「その髪型、かわいいね」といって共感しながら仲良くなり、男の子は遊びなど行動することでグループを作る傾向があることを指摘しています。
子供たちが成長する中、ママは不安と向き合い、教育や将来設計など、より具体的に考えたい。そのときにパパが漠然としていて、共感することなく、「それでいいんじゃない」なんて言うと、ママはイラっとしてしまいます。
昔と違って、今はたくさんの情報が取れるので、逆にママたちも何がいいのか、決めるものも大変。そこで相談したいのに、夫は面倒くさがってしまう。パパも仕事ならちゃんと取り組むのは、役割が明確だからです。そこで、家族会議が重要になってきます。
家族会議を開いて、役割分担を決めよう。
子育てをし始めると夫婦仲が悪くなってしまうケースが少なくありません。忙しくなって、話す機会が減り、前はいろんなことを決めてくれて頼りになると思っていたことが、自分勝手に思えるなど、相手への見方も変わってきます。
お互い、すり合わせをする機会を持つことが重要で、家族会議はそのいい機会になります。
- (1)遊びの予定、家族が大事にしていることを話し合って決める。
- (2)前月を振り返って、できたこと、できなかったことを整理する。
- (3)次の家族定例会議の日程を決める。
家事育児の役割分担を確認したり、出来事や予定を話し合ったりする、月1回の定例ミーティング。仕事のことは伝えるのを忘れがちですが、「来月は仕事がいそがしくなるから負担をかけそうだな」といった話をすれば、聞いていないということはなくなります。
また、今月、家族で大事にしたいことをみんなで書く。1カ月経ったら振り返って、次の予定や目標を立てます。例えば、予定を書き込むカレンダーに、「今月のありがとう」を書き込む欄を作って、「ありがとう」と、声を掛け合う時間も持つことも大切です。
ありがとうと言えれば、相手からもありがとうが帰ってくる。ありがとうは夫婦をフェアにする薬のようなもの。意識的に使うことが大事です。
家事育児をママに任せきりだと、ママも自分の思うようにしたくなります。そこで思い通りにできないことにイライラしていることも多いのです。しかし、夫婦は、フェアな関係性を意識することが大切ですね。ママも「ここはありがたかったけれど、ここはこうしてほしい」という言い方ができるようになれば、関係性がいき始めます。そして、パパは、ママの顔色を見ないで、自分ができることを自分で考えて行動することも重要ですね。
プロフィール
山本直美さん(NPO法人子育て学協会 会長)
日本女子大学大学院家政学研究科修士課程修了。幼稚園教諭を経て、95年株式会社アイ・エス・シーを設立、自らの教育理念実践の場として、保護者と子供のための教室『リトルパルズ』を開設。チャイルド・ファミリーコンサルタント。
http://kosodategaku.jp/yamamoto-speech/
ママ必見!
パパが育児・家事をやりたくなる「魔法の言葉」
家事・育児の分担をストレートにパパに相談しても、なかなか真剣に受け止めてもらえない。そんな悩みを抱えているママも少なくないはずです。そこで日常使える交渉術を教える「交渉トレーナー」として活躍する小早川優子さんに、パパとの家事育児分担の話し合いをお互い笑顔で成功させるコツをお聞きしました。
まずは良好な関係作りから
スムーズな話し合いのためには、交渉に入る前段階の相手との関係性がとても重要となります。「家事や育児の分担について話がしたい」といえば、夫は「面倒な話になりそうだな」と身構えるケースが多いですよね。その理由は話し合っても自分にメリットがない、相手から一方的な要求を突きつけられるのでは、という気持ちがあるからです。
夫が最初からそういう気持ちでは、お互いにとっていい結果にはなりづらいもの。そこでまずは、交渉の前に、少しずつ夫婦の関係性を改善して、お互いの信頼関係を築く下準備が必要になります。実は、交渉そのものよりも、この準備をきちんとできているかで、結果が大きく異なります。
Win-Winの交渉を導く魔法の言葉とは?
交渉する二人がお互いにハッピーになれるポイントは、Win-Win、つまり二人ともメリットを感じられることです。そんな交渉ができる相手だと思える関係をつくるのが、魔法の言葉「あなたと結婚してよかった」です。
「ありがとう」「助かるわ」などという感謝の言葉も関係性改善には有効ですが、「あなたと結婚してよかった」というのは最強の言葉といえるでしょう。
初めはなかなか言いにくいかもしれませんが、試しに1週間、夫にこの言葉をいい続けてみてください。最初は「どうしたんだろう?」と怪訝な顔をしている夫も、そのうち態度が変わってくるはずです。
その上で、もう一度、話し合いは自分が有利になる戦いの場ではなく、お互いがよりハッピーになれるWin-Winを目指すものということを確認しておきましょう。
お互いがハッピーになれる話し合いを
夫と家事育児分担を話し合うときに有効なスキルとしては次の4つがあります。
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1. 可視化
表や図を使って、タスクや問題点をわかりやすく一覧にする。
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2. 仕事化
感情的にならず冷静な説明や希望の伝え方をする。結論から言う、理由は3つでひとつは〜など。
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3. ゲーム化
家事育児のタスクをオセロなどのゲームの陣地取りに見立てると、勝負に勝ちたい気持ちになりやすい。
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4. ヒーロー化
「愛する者を守る!」というヒーロー気分を感じてもらうことも有効。
特に組織図のような図を使って、家事を分類して可視化したり、オセロゲーム形式でどちらがより多く家事をするかを取り合うようにしたり、男性が「自分でやる」とコミットしやすいのでおすすめです。そういう図や表も、一緒に作るところから共同で作業すると、いい結果につながりやすいはずです。
あとは、感情的にならずに、相手の出方をじっくり見極めて待つ姿勢も大事。良い結果を手に入れるために必須の交渉スキルといえるでしょう。
話し合うことによって夫婦共にハッピーになるためには、お互いへの愛情と信頼があることが大前提です。いまさら気恥ずかしいという人もいるかもしれませんが、最初は言葉だけでもいいので、積極的な愛情表現を口にするだけで、夫婦の関係が改善して家事や育児への不満の解決策が見つかることもあります。愛情表現こそ、最強の交渉の武器なのです。
プロフィール
小早川優子さん(株式会社ワークシフト研究所CEO代表取締役社長)
慶應義塾大学ビジネス スクールケースメソッド教授法研究普及室認定ケースメソッドインストラクター。慶應義塾大学大学院経営管理研究科経営学修士/米国コロンビアビジネススクール留学(MBA)。外資系金融機関に通算13年間勤務。第二子出産後コンサルタント、セミナー講師として独立。3児の母。
https://workshift.co.jp/
エピソード
グランマ、グランパのおかげで助かったこと
滋賀に住む両親に、毎日の食事を助けてもらっているという隆さん・由美さん夫妻(仮名)。遠方に住んでいるのにどうやって? そのアイデアを伺いました。
共働きでパパ・ママ両家の両親も遠方在住。普段の両親とのお付き合いは電話で話す程度。子供が治るまで日数のかかる病気になった時やパパの海外出張時は、ママ方のグランマに上京してもらうことも。
妻の両親に頼んで、2週間に1度ペースで平日8日分くらいのお惣菜を送ってもらっているという隆さん・由美さんご家族。きっかけは由美さんが、たまたま手にした『冷凍お届けごはん』(上田淳子著・講談社)という本。これは離れて暮らす親や子供に冷凍したごはんをクール宅急便で送れるというレシピ集です。
我が家は共働きで、慌ただしい毎日ですが、子供たちに安全で美味しいものを食べさせたい、夕方から夜の限られた時間で調理時間をできるだけ短縮したいという思いがありました。
夫婦の家事育児分担は、お互いが週に1〜2日残業なしの日を作って、その日は残業なしのほうが子供の面倒をみるというやり方だそうです。
妻が残業の日は、私がお迎えから就寝まで子供の面倒をみます。仕事を持ち帰ることも多いですが。もちろん宿題のチェックや、夕飯作りもその日は私がします。分担をするのは当然ですし、朝食は私が担当したり、肌が荒れやすい妻の代わりに食器洗いや洗濯などのフォローもしたりしています。本当はもっと分担したいところですが、お迎えをする日以外はほぼ終電まで仕事をしている状況なので、これ以上の分担は難しいですね。
家事代行サービスは他人が家に入るのがイヤな隆さんの気持ちを汲んで見送り。由美さんは、宅配の時短料理キットや作り置きレシピにもチャレンジしますが、毎回では飽きたり、時間的な負担があまり減らなかったりするのが悩みでした。
妻が子供たちの食事のことを気遣って、いろいろ試行錯誤していたのは知っていました。もちろん、感謝をしていますが、共働きなので、したくてもできないこともあるし、平日はあまり頑張りすぎなくてもいいのでは、と思っています。私が食事を担当する日は、野菜・肉or魚・炭水化物のバランスが取れればいい、と考えて作っています。しんどい時はファミレスで外食します。
平日の共働きを助けてくれる外の力
そんな中、由美さんが見つけてきたのが、両親から冷凍おかずを宅配で届けてもらう方法です。
おいしくて安心できる手作りのごはんを子供たちと一緒に食べることができます。しかも私にとっては懐かしい故郷の味です。
ちょうどこの話を両親に相談したのが、私の父がリタイアをするタイミング。我が家の食事づくりを助けてもらうことが、両親にとっても張り合いとなって元気でいてくれるのに役立つのでは?という思いもありました。
平日は妻も私も、これ以上頑張りようがない状態なので、妻の提案を聞いたとき、外に助けを求めるのは当然の流れだと思いました。ただ私は外の人が家に入ることを好まないので、両親にお願いできるのは、そういう意味でも助かりました。
私には特に相談なく、このシステムが始まったのですが(笑)、妻は自分の両親の方が相談しやすいし、送ってくれる料理もおいしいので、ベストな方法でしたね。
孫の喜ぶ顔がグランマ・グランパのやりがいに
冷凍で送ってもらうのは、主菜となるおかずが中心。食べる当日はそれを温めて、味噌汁やサラダをプラスすればOKです。ストックが残っていれば送るペースを調整してもらうなど、家族同士だからこそ融通もきかせてもらえます。
両親には謝礼(宅配便代込み)も支払っています。
お金を払っているから、お互い気兼ねがなく、私たちからは「こんな料理をお願い!」というリクエストをしたり、両親からは「予定をこんなふうに変えてほしい」と言えたり、柔軟な関係が作れています。
子供たちは、「おじいちゃんやおばあちゃんがつくったんだよ」と言うと、「へえ〜、すごいね! おいしいね〜」と喜んでいます。普段はなかなか会えない祖父母ですが、日常生活の中で身近に感じるきっかけになっているようです。祖父母も「孫が喜んでくれるのが一番うれしい」と、やりがいを感じてくれています。
祖父母への感謝の言葉や態度を忘れずに
我が家にとってメリットだらけの両親からの「冷凍おかず」。由美さんは、普段から、感謝の言葉を出し惜しみせずシャワーのように伝えるようにしていると言います。特に子供たちの食べた感想は、喜んでくれるので即電話やメール。
負担になっているかもと思うことはすぐに聞くことも大切です。反対に、こちらの要望も我慢せずに“お願い口調”で伝えるようにしています。自分たちの都合ばかりではなく、両親の生活も考慮する、子供の病気で上京してもらうときもこちらが交通費を負担するなど、いつでも気持ちよく協力してもらえる関係づくりを心がけています。
妻の両親と直接やり取りするのは、妻ですが、私からもお礼の言葉を伝えるようにしています。海外出張時には、妻の両親へのおみやげも必ず買って感謝を表しています。スマートスピーカーを我が家と両親宅に置いて、テレビ電話を気軽にできるようにしました。そういうフォローが私の役目ですね。
「稼ぐ」「育てる」「家事をする」を戦略的に編成
結婚は「役割分業型」から「共同経営型」へ
同名の漫画が原作で2016年に大ヒットした「逃げるは恥だが役に立つ(逃げ恥)」というテレビドラマがあります。派遣切りにあった森山みくりは会社員の津崎平匡の家で家事手伝いとして働くことに。その後、生活上の差し迫った事情が発生したみくりは、平匡に住み込みで雇用契約を結ぶ「契約結婚」を提案します。生活を共にしながら雇用主と従業員の関係を続けるうちに、やがて互いに恋愛感情が芽生えていく、という物語です。「逃げ恥」のすごいところは、経済学でも無視されてきた「無償労働の経済価値」をはっきり金額に換算してみせたことでした。
契約結婚を始めるにあたって、平匡はみくりに月19.4万円というお給料を提示しました。この金額は「機会費用法」に基づいています。機会費用というのは経済学の用語で、機会を失ったことによって得られなくなった収入の金額のこと。つまり、みくりが家事をしている時間だけ、外で働いていたら得られたであろう収入のことです。2011年度の女性全体の平均賃金は1383円。みくりは週休2日、1日7時間労働の契約なので、月に140時間×1383円=19万3620円になるという計算です。ただ、ここから2人がシェアしている家賃や食費、光熱費が引かれるので、実際に使えるお金は9万円くらいになります。
夫にどれくらいの収入があればこの「専業主婦のお給料」を払うことができるのかを計算すると、600万円以上で成立することが分かりました。600万円未満なら、専業主婦は「逃げ恥」で言うところの「好きの搾取(※)」をされていることになります。また、子供ができると機会費用はさらに高くなります。厚生労働省の2011年の調査によると、未就学の子供がいる世帯の専業主婦の労働時間は週61.7時間で、もらうべき「お給料」は37万1336円。この対価を払うためには何と1200万円以上の年収が必要になります。仮にその年収があるとしても、この労働時間は1カ月当たり80時間残業しているのに等しいので、妻のワンオペでいいということではありませんが。
※好きの搾取:好きという理由で、労働の対価を支払わないこと。
では、共働きの場合はどうでしょうか。例えば妻が年収400万円、夫が年収600万円の場合、夫妻で収入は1000万円ですので、単純に計算すると夫が負担するべき家事比率は40%ということになります。でも実際は、妻が「私のほうが時短だし年収も低いし、ほとんど家事・育児をやっています」という場合も多いですよね。
結婚って、従来型の役割分担をしている限り、女性から見るとまったく割に合わないものなんです。まずそれを認識することはすごく重要だと思います。
これからの結婚は、「共同経営型」にしていくことが必要だと私は考えています。男性にとっても、2人でいることのスケールメリットを生かすには、今の給料を2倍にするより、仕事の時間を削ってでも妻をサポートして、仕事を続けてもらえるようにするほうが、家計の収入が2倍になる確率がずっと高い。私が大学で講義をするときには、男子学生に向かってシンプルに「奥さんが仕事をやめないように精一杯サポートをするだけで、家計全体の収入が1億から2億くらい変わります」と話すと、みんな絶句しちゃいます。
仕事を取り巻く環境が不安定な今の時代、一方だけが稼ぎを背負い、一方だけが家事や育児を背負う昭和型の分担は非常にリスクが高くなっています。バブル崩壊後の10年で日本人のお給料は下がりきってしまったうえ、賃金構造も変化。会社に長く勤めても右肩上がりで給料が上がるわけではありません。だからこそ、時には夫が働き方をセーブして、キャリアアップのために大学院に行く妻をサポートしたりもする。チームで稼ぎ、チームで子育てをする意識でいれば、柔軟にやることを交換しながら、共同経営のように進んでいけます。状況は日々変化するので、週に1回くらい「経営会議」をして、お金のことや、解決しなくてはいけない問題について話し合う。「今は2人のうちのどちらがこれをやったほうがいいか」という視点で、戦略的に「稼ぐ」「子供を育てる」「家事をする」を組み立てていくことが、貯蓄を増やし、老後の安心にもつながります。
これは、家事を必ずしなくてはいけないとか、半々で分担するべきといった話ではありません。無償労働の家事・育児の価値をちゃんと認識したうえで、お互いが納得のいく形を探す。その結果、外注しようということになるかもしれないし、負担分を金銭で報いてくれればいいという話になるかもしれない。話し合うだけでもいいのかもしれない。そこは人それぞれです。近くに住むおじいちゃんやおばあちゃん、保育園、ファミリーサポートセンターなど、さまざまな人の手を借りるのも、スケールメリットにつながるでしょう。
チーム稼ぎ、チーム育児を考えていくときには、働き方の問題も大きく関わっています。男性の意識が変わっても、会社の働き方が変わらないと、家事・育児に参画できるようになりません。現に、夫の会社に完全テレワーク制度が導入されると、夫の家事・育児時間が1日30分増えるというデータも出ています。働き方改革は暮らし方改革。働き方が変われば、暮らし方も変わっていくのです。
しらかわ・とうこ
少子化ジャーナリスト・作家。相模女子大学、昭和女子大学客員教授。東大大学院情報学環客員研究員、内閣府男女局「男女共同参画会議 重点方針専門調査会」委員、内閣官房「働き方改革実現会議」「一億総活躍国民会議」有識者議員。婚活ブームを起こした『婚活時代』(山田昌弘共著)のほか、『「逃げ恥」にみる結婚の経済学』『御社の働き方改革、ここが間違ってます!残業削減で伸びるすごい会社』など、著書多数。