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子育てマンガ「じぃじに頼ってみよう」
プロフィール
エイイチ
東京のデザイン会社に勤めた後、フリーランスのイラストレーターに。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭インターナショナル・ショートフィルム・ショウケース部門優秀アニメ賞を受賞するなど、アニメ、漫画、イラストの制作で頑張るパパ。
家族みんなで一緒に子育て!おじいちゃん・おばあちゃんはパパ・ママの味方
共働き夫婦にとって育児と家事と仕事のすべてをこなしていくのは大変なことです。
時間にも気持ちにも余裕がないという人は多いでしょう。
そんなときに頼りになるのが、おじいちゃん・おばあちゃん。
人生の先輩からのサポートは本当にありがたいものです。
しかし、その一方でパパとママがおじいちゃんとおばあちゃんに頼りすぎてしまったり、
育児をめぐって意見が対立してしまったりと、トラブルも少なくはないようです。
おじいちゃん・おばあちゃんに強い味方になってもらうために、
パパとママが心掛けておくことをまとめました。
実際にパパたちは、おじいちゃんやおばあちゃんにどんなことをしてもらって感謝しているのか。どんなことにちょっと困った思いをしているのか。週末の日比谷にお子さんと一緒に遊びにきていたパパたちに聞きました。
春休みに2週間預かってくれた忙しい共働き夫婦にとって悩ましいのが子供の長期休み。この期間に預かってもらえるのは本当に助かりますよね。
おかずをもりもり作ってくれる毎日のことだからこそ料理のサポートは本当にありがたいもの。またこれがおいしく、子供たちも好きなんですよね!
孫が多いので祖父母宅には
いつもおむつやお菓子が
完璧に常備されているいつ行ったってスタンバイOK!
おじいちゃんおばあちゃんの家に行けばなんとかなるという安心感は本当にうれしいものです。
キラキラしすぎの服を
たくさん買ってしまうことおじいちゃん・おばあちゃんの好みとパパ・ママの好みが全く同じということはないでしょうから、こういうことが起きてしまう可能性はありますよね。
人見知りの娘に毎回
会った瞬間全力で接することたまにしか会えないと子供も最初は距離を置いてしまうことがありますよね。人見知りの子だと、なおさらです。
必要なものを買ってくれるので、パパママが買うものに悩むいろいろ買ってくれるのは本当にうれしいのですが、パパとママの出番がなくなってしまうのは、ちょっと寂しいですね。
育児の先輩だけにサポートのツボを押さえている面もあるし、
愛情余ってちょっと過剰になってしまう面もあるようですね。
三世代子育てを楽しむために
押さえておきたい3つのポイント
では、おじいちゃんおばあちゃんと上手に付き合っていくためにはどのようなところに気をつければいいのでしょうか? 全国各地でおじいちゃん・おばあちゃん向けの孫育てセミナーを行い、三世代子育てのさまざまなケースを見てきたNPO法人孫育て・ニッポン理事長の棒田明子さんに、ポイントを教えてもらいました。
ポイント1パパが育児をするチャンスを大事にする
日本では出産した直後のママのケアを、おばあちゃんがするケースが大変多いです。里帰り出産もそうですし、故郷からやってきて泊まり込みでケアをしてくれるおばあちゃんもいると思います。
ママにとって、とても助かることではあるのですが、マイナスの面もあります。ママとおばあちゃんが育児のすべてをしてしまうことで、パパの育児の経験を積むチャンスを奪ってしまうのです。パパは育児のスキルを身につけられず、その後、育児に関わりづらくなってしまいます。
ママとおばあちゃんだけで育児をせずに、スタート時点からパパにも参加してもらう。それがその後の全員参加の育児につながるのです。とはいえ、パパも最初はおぼつかないところがあるでしょう。おばあちゃんはそんなパパに育児の仕方を伝え、育児参加をサポートしてあげてください。孫やママだけでなく、パパのことも見守ってほしいと思います。
ポイント2お願いすることを夫婦で決める
共働きの夫婦に時間がないことはわかりますが、何でもおじいちゃん・おばあちゃんに頼んでしまうのは避けたいところです。おじいちゃん・おばあちゃんの体に負担をかけてしまいますし、モチベーションを下げてしまうことにもなりかねません。それがトラブルの芽になることもあります。
こういった状況にならないためには、おじいちゃん・おばあちゃんを頼る前に、夫婦で話し合い、自分たちですること、おじいちゃん・おばあちゃんにお願いすることを決めておくのが大切です。そして、それをおじいちゃん・おばあちゃんにしっかりと説明をしておく。
こうすれば、おじいちゃん・おばあちゃんとのすれ違いが起きにくくなります。また、最初に夫婦で話し合い、方針を共有しているので、すれ違いが発生したときにも、夫婦で相談がしやすく、大きな問題に発展しにくくなるというメリットがあります。
ポイント3パパが仲介役を務める
祖父母世代と親世代との間では時代が違うので、育児に関する価値観や常識が違うことがあります。また、立場が違うので接し方にも違いがあります。こうしたギャップから、パパ・ママとおじいちゃん・おばあちゃんが対立してしまうトラブルもあるのです。
特に、おじいちゃん・おばあちゃんとのやり取りをママが一人で担当している場合は、ママにとって大きな負担となり、トラブルに発展してしまうことも多いといえます。家事のやり方や教育方針、子供が体調を崩したときの対処方法などで意見が食い違い、対立してしまうことがよくあるのです。
そういうときにこそ重要なのが、両者の間に入って話を聞くことができるパパの存在です。パパの積極的な関与が、夫婦とおじいちゃん・おばあちゃんとのスムーズなコミュニケーションに繋がります。
おじいちゃん・おばあちゃんの
手作りおもちゃは子供も大好き!
子育ての先輩であるおじいちゃん・おばあちゃんは、ゲームもスマホもなかった時代にさまざまな遊びを作り出してきた遊びの先輩でもあります。そんなおじいちゃん・おばあちゃんと一緒に遊ぶのは子供たちにとっても新鮮な体験となるはず。児童館や小学校などで手作りおもちゃの遊び方などを教えている童遊文化研究工房の淡路保孝さん(83歳)に、三世代の遊びについてお話を伺いました。
子供と遊んであげたいけど、時間が取れないというパパやママも多いかと思います。そんなときはぜひおじいちゃん・おばあちゃんに声をかけてください。仕事も子育てもひと段落したおじいちゃん・おばあちゃんは時間もあるから、子供の遊びにとことん付き合うことができます。それはおじいちゃん・おばあちゃんにとっても楽しいことなのです。
長年、子供たちにいろいろな遊びを伝えていますが、今の子供たちだって、我々が昔に楽しんだ遊びをやると、夢中になってくれます。おじいちゃん・おばあちゃんが得意なお手玉とかあやとりとか将棋などでもいいでしょう。やったことがない子供たちにとっては新鮮なのです。
なかにはパパやママにも昔の遊びをやったことがないとか、得意ではないという人がいるかもしれません。そんな場合はパパやママもぜひ子供と一緒におじいちゃん・おばあちゃんと遊んでください。
教えるのではなく一緒に遊ぶのが大事
おじいちゃん・おばあちゃんにアドバイスしたいのは、子供に教えようとしないことです。教えようとすると押し付けがましくなり、子供たちも構えてしまいます。一緒に楽しめばいいのです。大事なのは、自分が夢中になっている姿を子供に見せること。そうすれば子供は面白そうだなと近寄ってきます。これは昔も今も変わりません。
おじいちゃん・おばあちゃんたちは子供の頃に、身近にあるものでどうやって遊ぶか考えて、工夫しながら遊んでいたと思うんですけど、それをそのままやればいいんです。
淡路さんオススメの手作りオモチャ「松風ごま」「シンバルを打つパンダ」
板に糸を通し、その糸を引っ張ることで板をコマのように回す定番のおもちゃ。「ぶんぶんごま」という名でも知られていますが、淡路さんによると古い文献には、回しているときの「ぶんぶん」という音を、海沿いの松林を抜ける風の音に見立てて、「松風ごま」という風流な名前が記されているそうです。
作り方は簡単。薄い板(段ボールなどでも可)に二つ穴を開けて1mほどのたこ糸を通して結ぶだけ。
あとは糸を両手で持ち、板をくるくる回しながら糸をねじり、両側に引っ張る。すると板がぶんぶん音を立てて回ります。糸を引っ張ったり、緩めたりしながら板を回しますが、どのタイミングで引っ張るかがポイントです。
ペーパークラフトの一つ。紙に描かれたパンダがシンバルを打つような動きをします。
作り方を紹介しましょう。まず紙をパンダの形に切り取ります。胸と腕の部分の折り方がポイントで、下の写真の青線の部分は谷折り、赤線の部分は山折りにします。そして裏にストローに通した割り箸をテープで貼ります。このとき頭の部分には割り箸を貼り、胴体の部分にはストローを貼るのがポイントです(割り箸は貼らない)。固定されていないストロー側の割り箸を動かすと、紙の折った部分が伸び縮みして、パンダがシンバルを打つような動きをするわけです。胸の折るところは割り箸を引いたときにちょうどシンバルの部分が当たるように調節してください。
どちらも家で簡単に作ることができるので、ぜひパパ・ママ、おじいちゃん・おばあちゃんと一緒に作って遊んでみてください!