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  5. 第16回:(インタビュー)リソースを生かし、「チームわが家」の結成を

 男性の家事・育児参画をどう推進する? 家族の未来をどう設計する? 東京都が主催した「女性が輝くTOKYO懇話会~職場が変わる!意識も変わる!!~パパズ・スタイルはじめよう~」でモデレーターを務めたワンダライフLLP代表の林田香織さんにコツを伺うと、「チームわが家」という言葉が飛び出しました。

家族の形や未来をデザインする

(インタビュー)リソースを生かし、「チームわが家」の結成を

 シンポジウムでは、企業や東京都によるさまざまな取組が紹介されました。ゲストの小泉文明さんが取締役会長を務めるメルカリのように産休・育休などを支援する企業は増えていますし、自治体による家事・育児支援も広がっています。男性の家事・育児参画を推進するために利用できる材料は揃いつつあります。これからはそれぞれの家族がそれらの材料をどう組み合わせ、家族の形や未来をどうデザインしていくかが問われていると思います。

 デザインするにあたって「チームわが家」という考え方をご紹介します。家庭での家事・育児と職場での仕事に忙しい夫婦が、ライフとワークをうまく両立させるには、夫婦だけでやろうとしないことが大切です。家事・育児を助けてくれる周囲の人を巻き込み、便利なツールを活用して、チームとして両立に取り組む。それが「チームわが家」の考え方です。かつては、祖父母や地域の人々をメンバーに入れてチームを組んでいたのですが、今は環境が違います。現代ならではのさまざまなリソースを活用して、チームを結成しましょう。

「ヒト」「コト」「モノ」のリソースを活用する

 では、どんなリソースがあるのでしょう。「ヒト」と「コト」と「モノ」で考えていきましょう。まず、「ヒト」です。「ヒト」は、祖父母以外に、自分たちと同じように子育てをしているママ友やパパ友、地域のシルバーサポーターなどが挙げられます。さらに職場の上司や同僚も「ヒト」のリソースです。家庭と職場は切り離して考えることはできません。家庭の運営には職場の協力が欠かせず、職場の運営には家庭の協力が欠かせないのです。

 「コト」には、職場の支援制度、自治体の支援制度、公的サービス、さらに民間による家事代行、ベビーシッター、クリーニング、コインランドリー、ネット通販、食材配送などのサービスが挙げられます。

 そして「モノ」には、食器洗浄機やロボット掃除機など家事を楽にしてくれる家電製品やスマートフォンアプリ、持ち帰りのお惣菜などがあります。

(インタビュー)リソースを生かし、「チームわが家」の結成を

 身の周りにはどんなリソースがあるのか、「チームわが家」には何が必要なのかを検討していきましょう。新型コロナウイルスの影響による一斉休校で各地に混乱が見られましたが、リソースをうまく活用する「チームわが家」の態勢が整っているかどうかが、混乱を少なくするポイントだったように感じています。

ライフとワークにソーシャルを加える

 「ライフワークバランス」という言葉をよく使いますが、「ライフ」と「ワーク」だけでなく、「ソーシャル」にも目を向けるべきだというのが私の考えです。ソーシャルとは、家庭と職場を取り巻く「社会」のことです。

 自治会や町会といった地域コミュニティはもちろん、子供が通う幼稚園や保育園、習い事の拠点もソーシャル、その場を通じてつながったパパやママたちのコミュニティもソーシャルです。ライフとワークに加えて、ソーシャルにも目を向けて、「チームわが家」のメンバーを募っていく。チームに一緒に考える人、体を動かす人が増えれば、パパやママの負担も減るでしょう。多様な価値観を持つメンバーがチームに参加すれば、子供の視野も広がるでしょう。また、自分たち自身も他の家庭を助けるというという意識も大切です。

チーム運営に欠かせない夫婦のコミュニケーション

(インタビュー)リソースを生かし、「チームわが家」の結成を

 チーム作りのスタートは、夫婦による話し合いです。チームにどんなヒト、モノ、コトを入れるのか。家庭の何を大切にするのか。最初に大きな方針を固めていれば、子供の成長や職場環境の変化があっても、柔軟にチームを運営していくことができるはずです。

 ただ注意が必要なのは、子育てをしていると、夫婦の会話が、報告、依頼、スケジュール調整という3つの家庭内業務連絡に偏りがちになるということ。業務連絡では、それぞれの考えや思いが伝わらないことも多いでしょう。チーム運営に混乱をきたす、勘違いにつながりかねません。

 そんな状況にならないために、夫婦の間で積極的に話題を見つけ、業務連絡以外の話をするようにしましょう。子供の話から始めて、子供をめぐる思い出話に発展させてもいい。その日の出来事やニュースの話題でもいい。自分のことや面白いと思ったことを話して、相手に感想を聞いてもいい。会話をするうちに、互いへの興味が高まるはずです。それがまた次の話題を呼びます。夫婦の密なコミュニケーションは「チームわが家」の健全な運営に欠かせないのです。