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育休って実際どうなの?先輩パパ達に聞いてみた

目次

子育てマンガ「育休中に気をつけること」

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芸育休って実際どうなの?先輩パパ達に聞いてみた

プロフィール
エイイチ
東京のデザイン会社に勤めた後、フリーランスのイラストレーターに。ゆうばり国際ファンタスティック映画祭インターナショナル・ショートフィルム・ショウケース部門優秀アニメ賞を受賞するなど、アニメ、漫画、イラストの制作で頑張るパパ。

育休って実際どうなの?先輩パパ達に聞いてみた

育休って実際どうなの?先輩パパ達に聞いてみた

 積極的に子育てをしたいパパの希望を実現し、育児や家事の負担を夫婦で分かち合うことにつながる男性の育休取得。最近は、メディア等で話題になることも増えてきました。 しかし、令和2年3月公表の令和元年度東京都男女雇用平等参画状況調査結果を見ると、女性の育児休業取得率95.6%に対し、男性の取得率は11.8%にとどまっています。

 男性の育休取得率向上のためには、企業に男性が育休を取得しやすい仕組みや環境作りが必要なことはもちろん、当事者男性が育休取得を前向きに捉える意識が重要です。 そこで、今回は、育休を取得した先輩パパとそのパートナーのママに、育休取得の経緯、育休取得による意識の変化、育休期間中を有意義にするためのポイントなどを伺いました。 さらに、これからパパとなるプレパパに育休についての考えを聞きました。

前例が少ない中2ヵ月間の育休を取得。
育休後は、より効率的に業務を行えるようになった。

 三井不動産グループの三井不動産ビルマネジメント株式会社に所属する足立優介さん。 創業35年以上の歴史ある企業で、足立さんが育休を取得するまでは男性の取得者はわずかだったそうです。 しかし、近年、社内報で育休取得の特集が組まれるなど、男性の育休取得に前向きに取り組んでいます。そんな企業にお勤めの足立さんご夫妻に、育休取得までの経緯や取得後の自分の変化についてお話を伺いました。

家族写真

夫・優介さん

 育休を取った理由は、妻が里帰り出産をしないことになったため、私が妻のそばにいる時間を増やし負担を減らそうと思ったからです。妊娠中のつわりなどの辛い様子をみていたので、出産後にはなるべく力になりたいなと。また、育児に対しては、二人でスタートラインに立つことができ、側にいることで、不安な場面も相談しながら育児ができるのではと思いました。 出産予定の約4ヶ月前に、人事部に育休制度について、どのような制度になっているか確認をし、上司や部署内にも取得の要望を伝えました。要望を伝えた際には、取得に向けてどのように引き継ぎを行っていくかなど現実的に前向きな話し合いをすることができ、応援をしてもらうことができました。その後は、育休中の業務の棚卸し、リストアップを行うなど、皆さんに協力してもらい、引継ぎを行いました。

 育休中に家事・育児を行ったことで、普段妻にこれだけの負担を強いていたのかと気づかされ、以前より感謝を伝えるようになりました。仕事では、少しでも家族との時間をもてるように、限られた時間の中で効率よく進められるよう、より意識するようになりました。 育休を取得した際に、社内の先輩ママさんや友人のママさんから「本当に助かると思う!」「羨ましい!」という声を多くもらい、思った以上にパパに育休を取得して欲しいと思っている方が多くいることを知りました。

 ぜひパートナーの方に、希望を聞いてみてください。その上で、もし取得して欲しいという希望があれば、前例がなくても会社に相談してみると、私のように応援してもらえるかもしれません。 改めて考えると、家族とこれだけの長い時間を共にすることは定年するまでないかもしれません。 そう考えると家族にとって貴重な時間でしたし、育休を取得してよかったと心から感じています。

妻・真純さん

 職場の先輩達から育児の大変さを聞いていたので、夫から「育休を取得しようかな」という話を聞いたときにはホッとしました。 育休中は、料理や洗濯、掃除などの家事を率先して行ってくれました。また、育児中に子ども以外に会話をできる相手がいることで、リフレッシュができ、心の拠り所になりました。 出産はママの身体に想像以上の負荷がかかります。そのため、より主体的に家事をしてもらえると助かりますね。産後の1ヶ月程度はすべてをお願いしたいくらいです(笑)

一方的な思い込みによる行動は逆効果
妻との会話を重ね、 勝手な思い込みをせず、意思を伝え続けること

 井上達矢さんの勤める株式会社スープストックトーキョーは、社長自ら育休を取得するなど積極的に男性の育休取得に取り組んでいるそうです。 もともと家事が好きで育児にも強い興味を抱いていた達矢さんは、会社の後押しもあり1か月の育休を取得しました。

お父さんと子どもの写真

夫・達矢さん

 育休を取得して、「夫の家事・育児は、妻とのコミュニケーションをとらずして成立しない」と強く感じました。 私の一方的な思い込みと想像で行う家事・育児は、妻に対しても子どもに対しても空回りしていることも多く、かえって負担になっていた部分もあったようです(笑)

 パパがインターネットなどで調べて学んだとしても、それが正解とは限りません。 ママの気持ちや感情は、千差万別です。まずは、目の前にいるママの育児・家事に対する知識や考え方をしっかりと確認し、尊重することが大切ですね。

 仕事復帰後の職場でも、コミュニケーションの必要性を改めて感じました。

 同僚に対して、育児休暇取得前後での私の業務時間の変化についてあまり説明をせずに、“相手は理解してくれているはずだ”と考えてしまっていた部分もありました。当然ですが、同僚はその変化を全て理解してくれていたわけではなかったので、チーム内で解釈のギャップがあり、迷惑をかけたこともありましたね。

 仕事でも家庭でも、常に相手の意思を聞き、自分の意見を伝えることでチームワークは成立するということを、この期間で学びました。

妻・麗奈さん

 私は里帰り出産で、産後1か月は実家で生活をしていたので、夫には産後2か月目から育休を取得してもらいました。その時点で、私の方が1か月間長く育児を経験していることになるので、育児は私が担い、夫には家事をしてもらって、少しでも体を休ませる時間がほしいなと思っていました。

 しかし、夫にとっても子どもは可愛いですから、家事より子どもと接する方が楽しいですよね。結果として、家事よりも育児の比重が大きくなってしまうんですね。最初は「察してくれ」と思っていましたが、やはり言わないと理解してもらえないので、意識的に言葉にして伝え続けました(笑)

 育児を通じて夫の知らなかった一面を見ることができました。夜遅くに帰宅しても寝かしつけの手伝いをしたくれたことは、彼の愛情深さを感じましたね。

育児を通して、地域コミュニティにも参加
人と人との助け合いを体感することができた

 大日本印刷株式会社に勤務する犬塚英貴さんは、2人の子どもを育てており、1人目のときに育休を取得しなかったことを後悔。 そのため、2人目の出産に伴い、企業でも前例がない約7ヶ月の育休を取得しました。

親子の写真

夫・英貴さん

 有給などで1週間から長くても2ヶ月程度の育休を取得する人はいましたが、半年以上取得したのは私が初めてでした。上長や同僚は、快く承諾をしてくれました。

 最初は、仕事から離れることで“社会とのつながり”が途絶えてしまうことに怖さはありました。しかし、育休中に子どもを連れて、地元の商店街を訪れることで、様々な年代の方たちと顔見知りとなり、常連同士のコミュニティが構築されました。 そこで知りあった方たちで、子どもの年齢が近い方とは、公園で一緒に遊んだり、買い物の間に子どもの面倒をお願いしたり、お互いにフォロー、サポートし合える環境をつくることができました。

 地域コミュニティは、現状の新型コロナウイルスによる想定外の状況においても非常に心強い関係性となっています。仕事での利害関係を含むコミュニティではなく、人と人とが助け合いをする地域コミュニティに身を置けているのは、育休を取得したからこそだと思います。

妻・夏紀さん

親子の写真

 育休を取得してもらったことで、安心感と心の余裕が生まれました。 夫が地域コミュニティに参加することで、人としての幅が広がったこともよかったと思います。 女性は、母親であるプレッシャーから、「自分がどうにかしないといけない」と思ってしまう方が多くいると思います。しかし、パートナーが側にいると、無理せず楽しく育児ができます。ぜひ育休を取得し、二人三脚で育児に取り組んでいただきたいです。


 育休取得経験者のお話では、まず夫婦間でしっかりと話をした上でどうするかを決めることがいいようです。その後会社に要望を伝え、バランスの取れた育児参画を目指せるといいのかもしれません。

プレパパに聞いてみた。育休取得をどう思うか?

 続いて、出産を控える妻をもつプレパパに、育休取得についての考えを伺いました。

取得を検討しているプレパパ

「会社全体で取る風潮がある。妻のそばでなるべく長い時間、家事・育児に参画したい」

取得を考えていないプレパパ

「実家も近く、両親の支えもあるので、私はその分全力で仕事に取り組み、稼ぎたい。ただ、妻から求められるのであれば、その時は全力で参画するつもりだ」

取得をすることが難しいプレパパ

「会社が少人数であるため、育休をとった際に業務を代替する人がいない。さらに、育休取得で収入が減ることが厳しい。」

 プレパパ達のおかれた立場や状況によって、育休取得に対する捉え方も様々なようです。取得をすることが当たり前という会社の空気感は育休取得の後押しになる一方、本人の希望があっても、育休を取ることが難しい職場環境の方もまだまだ沢山いることと思います。 また、育休取得に関する考え方は、両親のサポートの有無に左右される部分もあるのかもしれません。

 育休は必ず取らなければいけないものではありませんが、取得したい人が気兼ねなく取得できるよう、社会全体がもっと後押しをしていく必要があります。

終わりに

 今回育休を取得した夫妻のインタビューで、最も多く出てきた言葉が“コミュニケーション”でした。育休取得は、職場や地域との新たな“コミュニケーション”を生み出しています。

 また、夫婦の“コミュニケーション”としては、育休取得前、育休中、職場への復帰の3つの段階で、その都度、夫婦間でしっかりとお互いの気持ちを伝える必要があるようです。二人が何を思っているのか、どういう役割を担うべきなのかを前向きに伝え合うことが、我慢をせず、無理のない楽しい育児につながります。もちろん、パパが育休を取得しない場合であってもこうしたコミュニケーションは有効です。

 各家庭、それぞれの家事・育児スタイルがあり、考え方は千差万別。どれが正解ということではありません。目の前の相手が何を求めているか話し合うことが大切といえるでしょう。